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闇への道標
道標 C
 引き裂かれた肉塊が地につく前に胡散した――そう言えば、今、戦っているのは魔族なのだ、と一瞬、頭をかすめたが、すれすらも消えてなくなるだろう。
 そんな事は考えなくてもいい、もっとも下らない事項だからだ。
 魔族――というのは精神世界に住まい、生きとし生ける者の負を糧にし、存在する全ての者を滅ぼし、自身も滅びる事を望む者達である。
 肉体を持ち合わせず、精神のみの存在――存在自体を許されない存在は肉塊となる事も叶わず、塵になるものの、すぐに霧散して、何も残さず、消え果てる。
 魔族が、そういう存在である事を知ったのは、ついこの間のように思うが、それすらも今はどうでもいい。
 その魔族が目の前を埋め付く程いるのだ。

「……はぁ……はぁ……はぁ……」

 視界を埋め尽くすのは鉄臭い液体。仮の寝床にしていた木々に飛び散り、緑は燻ぶっていたが、先程まで、そこら辺に転がっていた手足が無い事から、これもすぐに無くなるだ

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あきゅろす。
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