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増えるカウント[サスケ/学パロ]

俺の中のカウンターがまたカチッと音をたてて進む



「あ、あの…ずっと前から好きです!つ…付き合ってくれませんか…?」



ほらまた動いた
記録更新…


正直もううんざりだ……


「悪いけど、俺好きな奴いるから」



もう何度この台詞を口にしたことか……
これならみんな納得してくれる、下手に傷つけなくていいし…泣く奴はいっぱいいるけどな


その場から走り去っていく女子を見てそんな事考えた


「…はぁ」



いいなぁ、モテて…なんて良く聞くけどさ、実際自分がそうだとこんなにもめんどくさいものなのかと思うぜ、絶対。

言い慣れた台詞も口にするのが飽きてきた



まぁその台詞に嘘がないだけまし、か…


「あれー?また振ったの?今の子可愛かったのに…」
「盗み聞きかよ…俺は顔で判断するような男じゃない」

「盗み聞きじゃないしー、ここ私の帰り道だから」

「一番肝心なとこスルーかよ…あ、俺も帰るからちょっと待て」

「へーい…ほんとサスケは私のこと好きだよね(笑)」
「ばーか」

「へへ、早くかばん取ってきて」

「んー」



"私のこと好きだよね"…
名前じゃなかったら調子乗ってんじゃねぇって怒鳴りつけてるかもな


否定は…できない
自分に嘘つきたくない

だって俺は名前が…好きだから






「お待たせ」

「ん、じゃあ帰ろ」

「あぁ」





家が近い…それに気づいたのはコイツに好意を抱いた頃。


中学の時…かな

もう長い長い片想いだ



好きな奴とは例え片想いだろうが、少しでも長く一緒に居たいと思う俺で

名前だから
家近いし送ってってやる
なんて格好つけて毎日一緒にいる口実つくってた


最初の方は
"サスケくんと一緒にいたらみんなの目が怖い"
なんて言われた。でも
"別に家が近いんだって言えばいいだろ"
って拒否られまいとしてた

今となっては数年も一緒にいるから流石に慣れたのかすごく仲の良い友達みたいに一緒にいる

周りもそう思ってる

俺の気持ちなんて誰も気づかない



俺に好きな奴がいるってこともあまり広まってないみたいだ…広まってくれたほうが助かるのにな




「…スケ、サスケったら!」

「え、あ、わりぃ…考え事してた…」

「へぇー、珍しいね?」

「うるせー…あ。家着くな…」

「うん、なんか結局いつも送ってもらっちゃってごめんね?」

「もうこれが日課だからな(笑)」

「ふふ、あ!ちょっと上がってく?このまえ借りた参考書も返したいし」

「え……あ、あぁ」





うちはサスケ、これはチャンスだ。







増えるカウント


(覚悟はいいか)



100710

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あきゅろす。
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