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双子座流星群記念。




「双子座流星群??」


「はい。いっしょにどうですか?」


「いーね!いーね!」


「犬飼くんや夜久さんたちもいっしょで、たしか…白鳥くん、宮地くん、東月くん、七海くんが来るそうです」


「なーんだそらそらとふたりっきりじゃないんだ」


「俺らがいっしょでわるかったな」


「僕は二人きりでもいいですよ。」


「青空本気にするなよなー」


「なーに?タカもあたしと二人きりで見たかったの??」


「バーカ、おまえのお守りが大変すぎて流星群どころじゃないっつーの」


「とぉーうっ!!」


「ぐぇぅっ!!首しまってるしまってるっ!!」


「そこまでゆーなら徹底的にお守りしてもらおーっと、はい、おんぶーっ」


「二人とも授業そろそろはじまりますよ?」


「はーい」


「げほ……青空、保護者みたいだな。」


「犬飼くんは兄妹みたいですよ」


あー、たのしみたのしみ。
流れ星になにおねがいしよっかな?




-------------------★





「おーい!こっちこっち!」


「あっやっちん!」


夜になり、月ちゃんと共に屋上庭園むかうと、そこにはもうみんな集合しており、弥彦が大きく手を振って呼んでいる。


「や、夜久!さささ、ささむくないか?!ほほ、ほほほら俺の上着きてろよ」


「え!?大丈夫だよっ白鳥くんが風邪ひいちゃうよっ」


「はははーっ俺は大丈夫!俺はそのー…そうっ暑がりだから!」


「ねーやっちん、あたしには聞かないの??」


「ほら夜久、きてろよなっ」


「あ、ありがとうっ」


「やっちーん、あたしにはー?」


ぱさっ


と何か肩にかかった。


「ん?やっちん??」


「白鳥じゃなくて悪かったな」


「なんだタカか。」


「なんだとはなんだ。だいたいな、あいつは夜久に夢中なんだ。おまえなんかに上着貸すわけないだろ?仕方ねーから俺の貸してやる。」


「えータカの?ダサ」


「はぁっ!?なに言ってんだおまえ。スーパーハイセンスの俺の服に向かってダサいとは…あ、そーだったな、おまえは馬鹿だから風邪ひかねーのな、上着かえせっ」


「やーだよん!タカこそおバカだから風邪ひかないでしょー」


騒ぎ出したあたし達に一喝。


「うるさいぞっ!夜なんだから近所迷惑考えろっ」


「あれ?りゅーちゃんも来てた!!」


「俺達もいるよ」


「錫ちゃん!と、そらそらと哉ちゃんもいる!!」


「夜食作ってきたんだ。光の好きな緑茶とせんべいもあるからな」


「ほんとに!錫ちゃん大好きーっ」


「はははっ俺もだよ」


「食べ物に釣られるとか単純だな」


「哉ちゃんは月ちゃんが来るから来たんでしょ?わかりやすい、単純ー」


「ばっ、なに言ってんだ!俺は双子座流星群の天体写真を撮ろうとだな……」


「そらそら極大時いつー??」


「おいっっ」


マットを広げ一人ひとり毛布を持ち寝転ぶ。空には溢れんばかりの星、星、星。いまにもこぼれ落ちそうなくらいだった。
前まで星とは全く関わりがなかったため、こんなにも星空が綺麗だと思わなかった。


「オリオン座を目印にすると双子座は見つけやすいですよ」


「ん………あ、あれかな?」


と、指さしたとき、


「あっ!!!!」


一筋の流れ星が見えた。


「見えましたね、正解です」


ひとつ、そしてまたひとつ…


生まれてはじめまして流星群を見た。あまりにも一瞬で幻じゃないかと思うくらい綺麗で感動した。流れ星の残像ははっきりと網膜にやきつけられていた。


「すごい…」


ふいに涙がこぼれた。


あ…みんな流れ星みてるから誰も見てないよね?


あわててごしごしと涙を拭った。

ぽんっ


頭に温かいものが乗っかった。


それはタカの手で空を見上げたままあたしの頭をなでていた。


寒い真冬にタカの手がより温かく心地好く感じた。


「セクハラですよー…」

「ばーか、大人しく上見てろ。」

もう一度空を見上げるとやっぱり魔法のような空だった。


「………」


「……………」


「………………」


「…………おい」


「…………………」


「……寝ちまったか」


「そのようですね」


「しゃーねぇ、しばらく寝かせて


やるか……ん?」


「どうしました??」


「いや、動けねーと思ってな」


「??」


「こいつ、俺の袖掴んだまま寝てやがる。」


「ふふっ犬飼くんのそばが安心するんですよ」


「ほんとにこいつはガキだなー」


「毛布もう一枚使うか??」


「おう、悪いな東月」


「光ちゃん、寝顔かわいー…っふふ!」


「………お、おまえだってかわいいじゃねぇか……」


「ん?なに哉太??」


「あーっなんでもねぇよっ!光の寝顔ウケるなって言っただけだ!!そうだ!!こいつ囲んで記念撮影すっか!!」


「いいなそれっ!おーい宮地!!写真撮るぞーっ…て、あああーっ!!」


「む……」


「おまえなに一人でプリン食ってんだよ!!てか、生クリーム多っ!!」


「………ばれたか」


「俺にもよこせーっ!ぱくっ」


「あっ!白鳥おまえよくも俺のうまい堂のスペシャルプリンをっ!!」


「おまえだけ食ってるからだー」


「おいおいうるせーぞっ!こいつ起きちまうだろ!!」


「写真撮ったなんていったら光さん怒りそうですね…」


「なーに平気だよ。錫也のお菓子でも与えときゃすぐに機嫌なんて直る。な、錫也?」


「ははっそうだな」


「うっし!とるぞー!なるべく寄れよ!!」


シャッターをセルフタイマーにセットし哉太が輪のなかに入ってきた。


「んじゃ、さっき一人でかくれてプリン食ってた弓道部の副部長はー??」


と、音頭をとるタカに合わせてみんなで、


「おにーっ」




双子座流群。
(カシャッ)(………んー)(おはよう光ちゃん)(なんかいま光らなかった??)(あー、流れ星だ流れ星。いやすごい光ったなー)(うっそ!見たかったー!!なんでタカ起こしてくれなかったのさー!!)(ばーか、流れ星は一瞬なんだよ)(光、せんべい食べるか?)(うわーぃっ!)







*あとがき

双子座流星群の記念小説です。双子座流星群を家の屋根の上で待ちながら考えたやつです。やっぱり友達と天体観測って夢があります。青春ってかんじ。←最近、青春もの大好きすぎて直ちゃん化してます。双子座流星群記念に双子座のモジャメガネをなぜいれなかったかは聞かないでください。なんかすみませんモジャメガネ。ここまで呼んでくれた方大大大大感謝です。はてはてこれからなに書こうかなー…



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あきゅろす。
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