最後の勧誘。
「………なんだ、そんなことか」
「は?!」
「そんなことか、と言っているんだ!!」
「部長!!何がそんなことなんですか!!無神経すぎま……」
「お前は俺達に迷惑かけたくないからと言ったが俺はお前を必要としてるんだ!!!確かに辛かったかもしれん。ただな、今剣道やらずに先輩方とやってきたものを捨ててしまうのか?!親御さんもそんなの望んでないだろ!!!防具のことは俺がなんとかする。お前は無心で俺についてこい!!!」
「櫻田部長、ドラマみたいっす…」
「なんて、恥ずかしいセリフだ…」
あたしは唖然としてこの横暴な分からず屋の部長を見上げていた。
「日向さん、ちょっと部長の言い方は横暴すぎるけど、僕らは君が必要なんだよ。君と強くなりたいんだ。」
「よし。日向、勧誘はこれで最後にする。明日、道場で待ってるからな」
「……………」
最後の勧誘。
(必要…ね、)(櫻田部長、いいんすか?)(ああ、俺は信じる)(櫻田部長が信じるなら俺も信じよっとー!)
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