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勧誘。



「ひゅゅぅぅうがああああ!!!」


「のわーっ!もう、しつこいなあっ」



放課後、あれから幾度となく勧誘してくる剣道部にまたもや教室の出口で捕まった。



「よし、捕獲。葵、そのまま連れてこい」


「いえっさー」


「のわわっ!はなして、おろして!」



剣道場。



「わあ!また部長手荒に日向さん連れてきたんですか!優しくって言ったのに!」


「日向、俺はお前とどうしても剣道がしたい。剣道部に入れ」


「僕の話聞いてないし」


「やだってゆってるんですー、櫻田さんあんまりしつこいと女の子に嫌われちゃいますよー?」


「な、なななっ!お、お、俺は真面目にだなぁっ」



女の子ネタには弱いのか赤面する熱血部長。



「うーん、どうしてもだめかなぁ?せめて理由でも…」


「…………理由、ね」


「あ、いやっ!ダメならいいんだ!その、ほら、いろいろ事情はあるだろうしね?」


「んじゃ、理由言うからもうしつこくしないでください!!」


「聞かない。」


「へ?」


「理由を聞いてしまったら勧誘できなくなってしまうではないか!」

「いや、そうだけどさ部長?一応向こうの意見も聞かねえとじゃないすか??」


「むぅ…」



剣道部全員があたしに視線を向けるとあたしは口を開いた。



 

(去年のインターハイの後のことなんだけど…)
 
 
 

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