放課後のアイス。
夏休みがあけ、あたしの新しい学校生活も幕があけ、しかしまだ夏の暑さは幕を閉じてはくれないようだ。
「うへー、あちー」
「隆文あちーあちー言わないでよー」
「だってあちーもんはあちーんだから仕方ないだろ…」
「てか放課後だよ?部活いかなくていいの?」
「ああ、今日部活休み」
「ほー、よかったねぇ。この暑さじゃ集中できないしね」
「…………なあ、アイス喰いながら帰らねぇ?」
「おっいいっすね!ごちになりまーす」
「いや、奢んねーし」
「そらそらもいこ!隆文が買ってくれるって!」
「だから奢んねーって」
「残念ながら今日は生徒会の会議が入ってしまってるのでお二人で行ってきてください」
「そっかー、じゃあ颯斗のぶんも食べてくる!」
「ふふっお願いしますね」
「何をお願いするんだ」
放課後のアイス。
(ちくしょー、パピコしか残ってないなんて…、)(やっぱしパピコは二人で半分こするもんだよねー)(結局俺が奢ってんだろ、まぁ俺がいい出しっぺだからいいけどな)(手、冷たっ)(もたもた喰ってっからだよ、吸引力だ吸引力!)(んー!)(まだまだだな、見よ!俺の吸引力を!)
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