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novel
茶色いうずまき(京天)


昼休み。

昼食をとった後だから眠くなるのもよく分かる。

普段俺と天馬は屋上で昼食をとった後、至極何事もない話をして、天馬の偽りのない笑顔を見て、五時限目へ向かう。

そんないつまでも変わってほしくないと思う、いつもの昼休み。

になってるはずだった。

「…おい。天馬」

隣で寝息をたてている茶色いうずまきに声をかける。

夜、あまり寝ていないのか。それとも部活で疲れているのか。天馬は全く起きる気配がない。いつもなら剣城剣城とぴょんぴょん飛び跳ねている茶色のうずまきが今日は大人しく動かないのを見ていると、新鮮さと共に少し寂しさもこみ上げてきた。
右手でうずまきをもふもふといじる。天馬の髪の毛は本当に柔らかく、この何とも言えない安心感がとても好きだった。

「…てんま」

もう一度、優しく囁く。

嘘のない笑顔も
まるで子供のような明るさも
人に迷惑をかけないよう我慢しているところも
全部、全部。

「好きだ」

普段言えないことも、今なら少しだけ言える。

幸せそうに寝息をたてている茶色いうずまきに触れるだけのキスをして、屋上に響くチャイムを聞いていた。

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あきゅろす。
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