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学園の王子様!(なんだか、おかしい!)
真田幸村の場合!
王路殿と出会ったのは佐助を通じてだ。

そのため初めは一年上の学年である王路殿と佐助が同じクラスであって良かったと思っていたが、今はそれが恨めしくてならない。

佐助が王路殿と半日以上を共に過ごすのに対し、学年も違う俺は稀にすれ違う程度。
佐助のくせに生意気だ。


「今日もまた王路殿と会えないのか……」

下駄箱を出たところで俺はため息をついた。


「どうしたの、幸村。悩み事?」
「!?王路殿っ?」

振り返ると間近に王路殿の顔。
肩に置かれた手。

……も、もしやこのまま校内で……。

「は、破廉恥ィ……!」
「?何が?」

ハッ……!また暴走してしまった。
いかんな……会えない時間が長い分、変な期待ばかりしてしまう。

「あ、そういえば幸村、2限目のサッカーは大活躍だったね」
「そ、某のことを見ておられたので?」
「そう!授業そっちのけで見ちゃった!」

そうなると試合の間中王路殿に見られていたことになる。
汗を流し運動する俺を、王路殿が……。

「は、破廉恥ィ……!」
「え?」

しまったまた暴走を……。

「あっ、今日は俺、幸村のうちに行くことになったんだけど」
「……破廉恥!」

今日の俺は暴走し過ぎだと思う。

「佐助も一緒に」
「ハ、ハレ、ぐはぁっ」

ハードな想像をしてしまって鼻血が出た。
は、破廉恥過ぎる!

「ゆ、幸村?大丈夫か?」

王路殿の顔がどんどん近づいてくる……。

「破廉恥!」

「……今朝何食べた?」
「破廉恥!」
「2x+3y=5にy=5を代入すると?」
「破廉恥!」
「今日の下着の色は?」
「赤で御座る」
「……あれ?」






恋など破廉恥の三乗!

(破廉恥な、幸村さん!)

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あきゅろす。
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