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HAVING PETS(男攻主)
SUMMER
俺にとって、夏の星空というのは青春の恋を彷彿させる。

都会で、しかも夏となると、星なんて肉眼では殆ど見つからない。
だが、そこには確かに星は存在するはずで。
俺は、その見ることの出来ない星々にただ、想いを馳せた。



夏の雨上がり独特の湿った生暖かい空気というのも、昼には鬱陶しく思ったというのに夜になればある種の安心感すら感じさせる。
近くの公園からだろうか。若い青葉の香りが鼻を擽り自然に還ったような気分になった。

「……夏、か」

夏の訪れを心待ちにしていたこともあったな、と思い出し、過ぎ去った年月の重さに歳をとったものだと年寄りくさいことを考える。

俺は夏は嫌いだ。
暑いしジメジメとしてるし、なにより――

「……ん?何だ……?」

なにやら公園の方が騒がしい。
男の怒鳴るような声と何かが爆ぜるような音や、金属がぶつかり合う音が聞こえ始める。

「物騒な音だな……」

その音を無視して家に帰る、という選択肢もあったし、それに出くわしたのが普通の人ならそれを選ぶだろう。俺だって今が春や秋や冬ならそうする。


だが、そこに居たのは俺で、今は夏だった。

だから俺は公園に足を運ぶ、という選択肢を選び、そして、


新しい出会いをする。




HAVING PETS
此処でない世界

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あきゅろす。
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