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キャパシティオーバー(男体化攻め寄り主人公夢)
オコラナイ
「怒ってないよ。許してあげるよ無条件で」




「え!?」

1番に声を上げたのは佐助君だった。

「なんだい?お仕置きが希望なのかい?」
「や、なんか卑猥!」
「な、破廉恥であるぞ!佐助」

僕のおふざけについてきてくれているものの、佐助君はまだまだ納得できないといった顔だ。
面倒臭い。

「確かにあれは僕にとって重要なものだった。だがもう壊れてしまったからね。時間は戻らない。そして壊れて価値が失くなった物のために君に何か求めようなんて思わないよ」
「しかしそれでは緋呂殿に申し訳……」
「幸村君、あれの代わりになるものはない。詫びも申し開きもいらない。そう言っているのだよ」
「緋呂殿……」

幸村君は渋々引き下がるがまだ申し訳なさそうにしている。
ちら、と小太郎君を見るとまだ刃を佐助君に向けていた。

「小太郎君も、その刃が僕のためなら止めてくれないか」
「……」

小太郎君は無言のまま武器を収めてくれた。
やっぱり小太郎君はいい人だ。
是非友達になりたいもんだ。


「アンタ、それでいいわけ?」

低い声で佐助君が確認してくる。

「しつこいね、佐助君。僕は怒っていないんだからそれで良いじゃないか」
「っ……!それは、緋呂さんの重要なものだったんだろ?」
「ああ。だがもう違う」

それでもまだ怪訝な顔だ。面倒臭い。

「なぁ、緋呂さんは、なんで怒らない?俺様にはそんな価値もないって?」
「違うだろう。頭痛や壊れたガラクタより君の方がずっと価値があるって話だ」
「……」

佐助君はなんだか微妙な顔になった。
本気でお仕置きして欲しかったんだろうか?

……いや、そりゃないな。


「さて、この話は此処で仕切った仕切った。それよりザビー君は?」

面倒臭いので話を強制終了して立ち上がった。

「ザビーはここヨー」

こやつはいつもタイミングがいい。

「緋呂ちゃんノためニー、愛ヲこめてお料理作ったヨー」
「……ありがとう」

と言っておく。

「ソノ前ニ、愛ノキッスがまだネー!ヂュー!」
「断固拒否する」

ザビーに危うくキッスされるとこだった。
そんなんされたら何が起こるかわからないんだぜ!
最初からクライマックスでやっつけるんだぜ!

……じゃなくて。

「折角作って貰ったのに申し訳無いが今は食欲がなくてね。少し散歩してくるよ」

今は佐助君の顔を見ていたくない。
怒ってしまいそうだから。

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あきゅろす。
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