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キャパシティオーバー(男体化攻め寄り主人公夢)
IF学パロ「ヒトリメ」
さて、やってきました、転校初日。

っていうか、トリップした翌日に転校とかハード過ぎる。
それに、学校の地図はトリップした時に居た部屋に制服と一緒に置いてあったのだが、その地図がなんと、ちょー適当に子供が描いたみたいな地図だったのだ。
こんなんでたどり着けるのか、僕。

とかなんとか思いつつ、ブレザーの制服に身を包む。
男子の制服は高校の文化祭の時に一度着たことがあったが、他校の制服を着るのは、何だか新鮮な気分だ。
因みに地図と一緒に変なゴーグルも置いてあったので、ついでに首にぶら下げて置いた。役に立つかも知れないし。

さて、取り敢えず、男の髪型なんて分からないなりにも、小綺麗に見えるように髪も整えたことだし。
少し早めに、学校へ向かうとするか。



……。

……案の定なのだが。


迷った。



まあ、当然の結果である。

そして、僕は今、危機に瀕していた。


そう、遅刻という、大危機である。



転校初日に遅刻とか、僕にあるまじき失態、教員の方々の心証も最低からのスタートになってしまう。
な、なんてことだ。

だが、天は僕を見捨てなかった。
やけくそに装着してみたゴーグルには、置いてあった地図とは比べ物にならない高性能の地図が搭載されていたのである。
この地図なら、走れば勝つる……!

「ち、遅刻、遅刻ーぅ!」

なんて少女漫画みたいに言いながら走る。
男の体だからか、体が妙に軽い。この速さなら余裕かもしれない。

なんて、油断していたのが悪かったのか。

角から飛び出すように曲がった途端、何かにぶつかった。

「うわっ!?」
「……!?」

僕はかろうじて持ちこたえたが、ぶつかった相手は尻餅をついた。
慌ててその人に手を差し伸べる。

「大丈夫かい? 済まないね、急いでいて。ほら、手を貸して」
「……!」

倒れていた人は吃驚した様子だったが、僕の言葉に赤い髪の毛を揺らしながらこくこくと頷くと、僕の手を握って立ち上がった。


そして……消えた。


「……え?」

……まあ、いいか。
さっきの人の制服、僕のとおんなじだったし、同じ学校だろう。
また会ったら、驚かせたことを謝ればいい。

っていうか。

「……遅刻遅刻ぅぅう!!」




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あきゅろす。
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