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D兄弟
warm snow - 暖かな雪 -


はらら…はらら…

はらら…はらら…

淡く光り輝く白銀の世界

ふわり…ふわり…

ふわり…ふわり…

しんしんと…しんしんと…

誰が為に粉雪は降り積もる?

誰の上に…降り積もる?






『ルフィ…指痛くねぇのか?』
『は?手?…ウワッホ?!冷てぇ!痛ぇ!』
『いや鈍すぎだろう』
『んっ…』
『ん?』
『んっ!…んん〜!』
『んん〜んん?…って訳解んねぇって』
『…手!』
『…?……』
ほれっと自分の顔の前にぶっきらぼうに差し出されたルフィの手をまじまじ見ると、纏った雪のせいで指先が霜焼けを起こし赤くかじかんでいた

『…あぁ…バカルフィ…指先真っ赤になっちまってるじゃねぇか?だから云わんこっちゃない』
『エースが早く寒いの教えねぇからだ!』
『なんだよそれ?…ったく世話の焼ける弟だなぁお前ってば』
『うるせ〜!早く治せ!』
『…はいはいご主人様仰せのままに』

やれやれといった様子でエースはルフィの指先を両手で包み、ハァっと白く温い揺れる息を吹き掛け温めてゆく

『ハァ〜…ハァ〜…っとにこんなんなる迄気づかないで雪だるま何か作ってるなんて?まんまガキだなぁ』
『雪だるさんが俺を呼んでんだ!問題ねぇ!』
『…アノ四角い山の様な物体が雪だるまだったのか?!』
『んだよ?!失敬だなエース?!ばーかばーか!どう見ても雪だるさんだろ!』
『はいはい(笑)ってかまだ冷てぇなお前の手』
『ニシシ!でもエースがいっぱい息吹き掛けてくれたから暖っけ〜ぞ』
『ん…そうか』
『あぁ!でもエースの頬っぺたも冷てぇぞ?ほら?』

ジンジンと指先から伝う冷たさと温もりの体温

触れる指にくすぐったい愛を散りばめて

『ずっとお前の事見てたからなぁ』
『ずっと?』
『あぁ…ずっと…ずっとだよ』
『…面白かったか?』
『ハハッ(笑)あぁ…俺の愛しいバカな弟だ…ずっと見てたって見飽きねぇよ(笑)』

はらら…はらら…

はらら…はらら…

淡く白く柔らかに舞い落ちる

『…何だか今…俺の事馬鹿にしたろ?』
『馬鹿に何かするかよ…好き過ぎて参っちまってるって云ったんだよ』

ふわり…ふわり…

ふわり…ふわり…

しんしんと…じんじんと…

『ぶるるっ!やっぱ寒ぃ!』
『ルフィ…お前が暖ったけぇよ』
『恥じぃ?!ってか兄ちゃんココア飲みてぇ』
『ん?じゃあとびきり暖ったかいの淹れてやるか』

誰が為に粉雪は降り積もる?

『やっりぃ〜!んじゃ抱っこしてけ!』
『?!…(笑)了解致しましたよ愛しのご主人様…仰せのままに(笑)』


じんじんと…じんじんと…沁みて行く

誰の上に…降り積もる?

2人の為だけに…緩やかに降り積もる


―終わり―

―【あとがき】―

リベンジ成功!A誕!ってかD兄弟ビバ!(≧▽≦)ゞ(爆)ってか久々に柔らか系の短編書いた気が?(笑)

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あきゅろす。
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