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副シャン



『シャンクス〜!シャンクスってば〜!酒なんて飲んでねぇ〜で早く航海の話聴かせろよぉ!』
『おぉ…悪りぃ悪りぃ!何処まで話たっけなルフィ?』
『何だよもぅ?!副船長と強ぇバケもん倒した所だろ!』
最近フーシャ村では、気さくな心優しき赤髪海賊団が女亭主マキノの経営するpartys BARにて連日連夜宴を繰り広げていたのだった

『そうそうそれでな!俺と副ちゃんがよぉ目の前のドでかい化物を挟み討ちにしてな、バァッサァ!!って一刀両断だ♪』
『うほぉ〜!スンゲ〜格好イイ♪』
シャンクスとルフィはマキノの優しい微笑みと団員の宴に酔いしれる愉しげな声を背景にし、海賊団の嘘の様な本当の武勇伝を語り合って居た




…その時だった…




『ルフィー!!た大変だ!エースが!!』
近所の魚屋の主人が息を切らしながら勢いよくバーの扉を開いたのだ

『?!エースがどうしたって?!』
シャンクスが唖然とするルフィの頭をポンッと軽く叩き主人の元に向かう
主人に話を聞くと、エースは原因不明な40度近い熱で倒れ込んでしまったらしい
『それでエースは大丈夫なのか?』
『あぁ、今は家内が家迄連れてってやって看病はしてるところだが…もしかしたら今流行りの…アノ流行り病かもしれん…下手すれば死…いや悪い!』

シャンクスと主人の話を虚ろに聴いていたルフィだったが、「死」最後の言葉に身体が強ばり急に椅子から飛び下り主人の足元をすり抜ける様に店を飛び出して行ってしまった

『?!ルフィ!ちょっ!待!…』
シャンクスの呼び止めも虚しくルフィの姿は蟻の子位にしか見えず、当の本人は通い慣れた家路を不安に満ちた面持ちで一目散に走り抜けていた





――――――――――

家に着くとルフィは脱ぐ物も脱がず土足のまま寝室に駆け込み、エースの傍ら迄駆け寄ると熱で横たわる身体をユサユサと揺すりながら話し掛ける
『兄ちゃん?!兄ちゃん?!大丈夫か?!兄ちゃんってば!』
『ルフィ!そんなに揺らしちゃイケないわ!まだお医者様とも連絡が取れないのよ!』

ハァハァと熱を帯びた苦しむ息と身体から出る熱い熱気がエースの病状を示していた

『おばちゃんがもぅ一度お医者様探してくるから!後をお願いね』






『…兄ちゃん…』

続く



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