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10 NOvEL 05
やっぱりイタズラ R-18





10月31日、午後4時。

日も暮れかかる時分。




物々しい真選組屯所の陰に黒い一つの影。






一羽の烏が哭き、刹那にその陰が走る。

門番の見張る門を難なく越え、一直線にその陰が向かった先は、真選組副長室。


襖に手がかかる。













『トリックオアトリィィィィィィィィィィィィィィィィィト!!!!!!!』

『ぬをぉぉぉぉッ!!!!っててめえかぁぁぁッ!!』




勿論『てめえ』とは銀時のこと。

黒尽くめのその格好は以前夏祭りのときに落さんから借りた吸血鬼の衣装をぱくってきたもの。



『なんだその格好。似合ってるとでも思ってるのか?』

『ちょ、ひど!!まあなんでもいいけどお菓子くれなきゃイタズラするよ?』

『は?』


10月31日、今日はハロウィン。


『いや「は?」じゃなくて!今日はハロウィンですよ?だから、銀さんチョコレートに包まれた土方君を所望します』

『知るか。これもって帰れ。』


そう云って手渡されたのは


『あ、美味しいよね、んまい棒サラミ味。・・・・・じゃなくて!!!』

『あ?菓子が欲しかったんだろうが。これでイタズラなしだな。終ー了ー。帰れ。』

『えええええええええぇぇぇぇ?!』






あえなく銀時のイタズラ作戦失敗。

帰る際、他の隊士たちに「旦那ドンマイ」
と励まされながら屯所を後にした。














しかし甘味と同じほどに土方が好きなこの人。

これだけで諦めるはずもなく










10月31日 午後11時58分



副長室の前に再び銀時の黒い影。

夕刻と同じ格好をして忍び寄る。



襖をそっと開ければ、そこには珍しくはやく床に着いた土方。

にんまりと不適な笑みを浮かべた後、すぐさまその黒いマントをなびかせて室内へ侵入。


寝入るその人に覆いかぶさると、首筋をゆっくり嘗め上げた。


その違和感に気付いたのか、土方がゆっくりと目を覚ます。


『うおアっ!!!ってまたてめえか!!いい加減懲りろこの莫迦!!』

『吸血鬼は本来夜に行動するものなんですー。美女の生き血を戴きにきました』

『俺は女じゃねぇ!!!』


覆いかぶさる人をのけようと必死に抵抗するも、銀時の莫迦力と重力の関係が相成ってそれが出来ない。


『土方はその辺の美女より綺麗だから。俺が来たんだよ』

『ッ・・・』


土方を真っ赤にさせるその言葉。
それに一瞬怯んだ隙に銀時の手が寝巻きの袷に侵入する。

指先で胸の突起を弄った後、首筋から舌を這わせつつ突起を口に含む。


上から聞こえる甘い吐息に気分を良くしたのか、銀時の舌使いが一層忙しなくなる。

胸へのやわい刺激を受け、主張し始めた其処は大きく反応し
銀時がそれに気付かないはずもなく、土方が大きく溜息をついた瞬間にそこを握りこむ。


『っ、アァ!・・・急に、触んッな・・・』

『でも気持ちいいでしょ?』

『・・・ふ、・・・』


卑猥な水音を響かせる。
その音が甘い麻薬のように土方の脳を犯し、痺れさせていく。

必死に喘ぎを堪えようと自らの袖を噛むも、それは無意味かのごとく漏れる。


『あ、・・は、んン・・・ァあ、ああっ!』


上から下からと強弱のある刺激に耐え切れなくなった土方は、銀時の手の中へ欲を放つ。


『はやかったね。そんなに良かった?』

『・・・ッる、せえ・・・』


暗くてよく見えないが、確実に赤面している土方。


『やっぱおまえが一番綺麗だ』

『はっ・・・くせえんだよ』

『確かに。』



肌蹴た銀時の胸元に手を沿わす。
浮き出た鎖骨をゆっくり撫でながら。


『もう、入れてもいい?』

『・・・そういうことは、聞くな・・・・』


胸元にあった土方の手をとり軽く口付ける。


『じゃあイタズラさせていただきます』

『もうしてるじゃねえかよ・・・』


いつもの様にゆっくりと孔を指で解し、土方に負担のないようにする。
堪えようのないその甘美な快感に自然と声も高くなる。

漸く解れた蕾に昂ぶった銀時自身を宛がい、ゆっくりと中へと入れていく。


『ィっ・・・ふ、ん・・』

『痛ぇ?』

『へ、いき・・・だ・・ッ・・・は、』


苦しそうな吐息と声だったが、確実にそれは快感へと変わっていく。


根元まで銀時を飲み込むと、自ずと肉壁が締め付ける。


『も、動いてもいい?俺限界・・・』

『さっさと、しろ・・・ん、アァ!』


言葉が切れる前に注挿が開始される。

大きな律動が土方を内から快楽へと攻め立てていく。


『ひじかっ・・・も、イく・・ッ!』

『あ、・・ハっ・・・おれ、も・・ンァア!!』



愛に満ちたその行為は本当に心地よく、一気に快感の頂点へと上りつめ二人同時に精を放った。










『はぁー・・・・・』



腕の中で眠る土方を横目に、大きな溜息を一つ。

時刻は既に午前二時。

寒いのか、擦り寄ってくるその人をぎゅっと抱きしめ、銀時も目を瞑る。




『やっぱこいつ居なきゃだめだな、俺・・・・』



胸の中でその言葉を土方に聞かれているとは露知らず、霜月の朝へと眠りに着いた。






















あとがき―――――

ハロウィン小説第弐弾です・・・・って遅すぎますよね;;
すいませんすいませんすいません;;;;
言い訳させてくださいorz
インフルで寝込んでいて書いているどころじゃなかったんです;;;

あと2作頑張りますのでどうか生暖かい目で見ててやってください;;





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あきゅろす。
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