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F.A
紅茶14
ポットを温めて、茶葉を量って、しっかり沸騰させたお湯を注ぐ。

ティーコーゼの代わりに数枚のタオルで温度を保って、あまり揺らさないように慎重に慎重に運ぶ。
人数分のカップはお盆に載せてアルフォンスが運んでいる。

「喜んでくれるかな?」
「だといいな。あんだけ練習したんだし」
昨夜、薬屋の店主に電話してからさらに練習して、やっと納得できる味までこぎつけたのは夜中だった。
二人は足取り軽く、楽しげに廊下の角を曲がった。

やってきたのは何時ものメンバーが仕事をこなしている司令室。

こっそりと、静かに扉を開く。
まるで悪戯してる気分だ。(驚かせたいのだから、イタズラだけど)
誰もこっちを見ていないのを確認してから、近くのテーブルにポットとカップを置く。
ついでに、タイマーがよく聞こえるように、少し離して置いて。
ふたり顔を合わせてクスリと笑い合い、指で合図しながら、こっそりと部屋を出ようととして、身を屈めて半開きの扉まで辿り着いた。


大丈夫、部屋の中にいる軍人は誰も気づいてない。
にやりと笑って半開きの扉をくぐろうと身を屈めた。だが、



(ん?)



自分の前のできた影に疑問を持つ間もなかった。


「ぶっ!!!」
「・・・何をやってるのかね?鋼の」

オレは思いっきり目の前にできた青い塗り壁に顔をうずめてる羽目になった。
(・・・しかも、今ので完全に司令室にいた全員に気づかれてちまったし。)

(チクショーー!!!あともうちょいで黙って置けたのに!!!!)


強打した鼻を押さえてギロリと相手を見上げると、呆れた顔と飄々とした雰囲気を持った男がいた。



 *****

次でエドのお茶をみんなで飲みます〜。
なんだかロイエドじゃない気がしてきた・・・・・(泣)

2006/11/27


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