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長い読み物
お酒は飲んでも飲まれるな!
カクに呼ばれて(間接的に)大広間に来たナナシとルッチ。

カクは案の定ナナシを祝うパーティを考えていたみたいでCP9勢揃いの状況とお酒がたくさん用意されていた。

でも…

『(お酒飲めないんだよなぁ)』

「あら、ナナシ、飲まないの?」

「なんだお前下戸かぁ!?ハハハハっ!」

カリファには心配されるしジャブラには馬鹿にされるし

「煽るなジャブラ。ナナシ、飲めんかったら別の飲み物も用意するからのう、気にするんじゃないぞ」

カクは優しい、天使か。

ちらりとルッチさんの方へ視線を送るとブルーノさんとゆったり飲んでいた。

大人だ。

ジャブラは長官の方へ行きお酒をあおるように飲んでいる。

あんな飲み方して体大丈夫なのかな…

みんなお酒飲んでるから、飲んでみようかな?

『お酒、初めてなんです。変なことしたらごめんなさい。』

「お!初めてなんじゃな!大丈夫じゃ、ナナシちゃんが酔ってもワシがちゃぁんとフォローして、ぐほっ!」

カクが喋っているとどこかから嵐脚が飛んできた。

ダイレクトヒットしてカクはダウン!デデドン!

『カクゥゥ!?ちょ、何やってるんですか!ルッチさん!!』

「すまん、足が滑った。」

絶対嘘だよあの人!狙ってうったよ!
怖いな…ルッチさん。

お酒を飲んで酔ったときの保険がダウンしてしまったので飲むか悩むが好奇心には勝てなかった。

『(ゴクッ)』

とりあえず1杯飲んでみた。
体が凄くホカホカしてきて頭もぼーっとしてきた。

『(何だろこれ…酔うって感覚がこれ…?)』






「ルッチお前…何であんなことをしたんだ。」

あんな事とはおそらくさっきの嵐脚の事だろう。
正直、自分でも何故あんな行動をしたのか理解していなかった。
カクがナナシに近付いて何かをしようとしていた。それを見た時、胸が熱くなる思いで、気づいた時には、

「体が勝手に動いてた、それだけだ。」

フンと鼻を鳴らしグラスを手に取る。

「そうか、そんな事があるもんなんだな…」

ブルーノは何かを考える仕草をした後顔を上げた。

「おい、アレは大丈夫なのか?」

ブルーノが指を指した先を見てみる。

「!」

その先にはナナシがいた。

だが、いつもと様子が違う。

『うえへへへ〜カリファ〜もっと飲もうよ〜!』

「ナナシ、顔が真っ赤よ?そろそろ寝ましょう?」

「…」

なんだ、あれは。

ルッチは席を立つとナナシの方へ向かって行った。

「おいナナシ。部屋に戻るぞ。」

腕をひっぱって部屋へ連れていこうとする。

『嫌じゃ嫌じゃー!まだいけるんだゾ!みんな私の本気をしらないんだー!!』

話にならないと思ったルッチは、ばたばた暴れるナナシを抱えて強制的に部屋に戻すことにした。




『うへぇルッチールッチー!』

「…なんだ。」

『ルッチの髪の毛ふわふわ〜!ふへへへへ』

「…」

ナナシはルッチの髪の毛を弄って遊んでいる。

『ふはー!…おお?ハットリ?ハットリ!』

二パッとして手を伸ばすナナシ。
ハットリはその手の上に乗っかってクルクルと声を出している。

『えへへへハットリももふもふね!ルッチと同じぐらい!』

どうやらコイツは酔うと固さが完全に抜けるようだ。

「部屋についたぞ、さっさと寝とけ」

扉の前にナナシを下ろしてやると、ナナシはくるっと回ってルッチの方を向き

ちゅっ

「…はっ!?」

『うへへへ、ありがとね〜おやすみルッチ!!』

手を振ってへやの中に入っていくナナシ。
ルッチは反対側の壁に背を当ててズルズルと座り込み右手を顔に当てた。

「…あんなの…」


ーーーー

反則だろ…!

「(呼び捨ても、敬語がないのも…いいもんだな…)」


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あきゅろす。
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