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長編
05. 2つの旅の出会い


〜数百年後〜


世界を巻き込んだ大きな戦いが終わり平和を取り戻しつつあったある日。

この日はイタリアがドイツの家に泊まりに来ていた。
3人で夕食をとり、それぞれ眠りにつく。

ふとプロイセンは喉の渇きを覚え目を覚ましキッチンへと向かった。

水を飲み、自室へ戻る途中で目の前の人影に気付いた。
背格好からしてドイツだ。
俯き加減で微動だにしない。

「おーヴェスト、どうしたんだよこんな所に突っ立って。」

プロイセンはドイツに近付きながら話し掛けた。
反応が無い。

「おーい、ヴェストー?」

ドイツの目の前まで行き、顔の前で手を振って見せる。
それでも反応が無い。

「無視か!
この俺様を無視するのか!!
そんな子に育てた覚えはねぇぞ!!」

その瞬間プロイセンは壁に打ち付けられた。
油断していたせいで息が詰まる。

「ヴ、ヴェスト…?」

乱れた息のままドイツを見上げる。

「お前に育ててもらった覚えはない。」

氷のような冷たい表情でドイツは口を開いた。

「は?」

プロイセンはドイツが放った言葉を理解出来たいでいた。

「な、何言ってんだ?
お前は小さい頃から俺が育てたじゃ…」

「俺の属国だったお前がか?」

ー属国…?まさか!!ー

「もしかしてお前!!」
「やっと思い出したかマリア。」

やはり…
俺の事をマリアなんて呼ぶのはただ1人…

「神聖ローマ!!」



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