長編 03. 出会い プロイセンと少年の出会いは決して偶然ではなかった。 神聖ローマが消滅する瞬間、プロイセンは彼を腕に抱えていた。 「まだ消えたくない…」 そう願う神聖ローマを…。 しかしプロイセンは涙を流し、すがる彼に何も出来ず、ただじっと彼を見つめていた。 そして遂にその時が来た。 神聖ローマの体が砂のように砕け空に飛んで行く。 プロイセンは只々それを眺めていた。 空に飛んで行く彼を。 そして彼の全てが無くなり 「終わったのか…」 そう思った瞬間、ブワッと風が吹きプロイセンの腕に人が型どられて行く。 よく見ると今消えたばかりの彼とそっくりな顔をしている。 プロイセンは確信した。 「俺たちと同じ存在…」 [*前へ][次へ#] |