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美夏と燎閃の日常
料理の勉強
[はぁ?]
私はついそう返事してしまう。なぜなら、お父様には私はこれ以上学校に通う気はないと言ったからだ。理由は料理の勉強に集中したいから。中学校を卒業したら、お父様の店で下働きをして実力を身に付け、自分が納得する実力がついたら日本に中華店を経営したいと考えている。それが私の夢だから。
[お父様。私は料理の勉強をしたいから高校には行かないっていうのは言ったはずよ?]
[うむ。その料理の勉強だが、ここではなくその学校でしたらどうだ?]
料理の勉強をこのエシホ学園で?・・・・・・
[・・・料理専門の高校なの、ここ?]
[見てみればわかる。]
お父様は渋い表情のまま、私に読むよう勧める。
私はそれに従い、エシホ学園のパンフレットを手にする。内容は・・・・・・・・・・・・へぇ、必須科目は歴史と体育だけ。他は希望科目。
料理学校に通うにも他の生徒と並行して授業を進めるから抵抗はあったが、ここなら大丈夫そうだ。ただ・・・・・・
[ねぇ、お父様。学費が異常に高いわよ。うちにそんなお金なんてないでしょ?]
[うむ、確かにない。だが、通う方法はある。]
[・・・もしかして、この特待生ってもの?]
まぁ、私の料理の実力を考えれば確かに通りそうだが・・・
[うむ、そうだ。この特待生っていうものを燎閃の料理の実力で認めてもらおうと考えているんだ。]
[えっ?私じゃなくて?それに燎閃は私の使用人とかじゃないわよ?]
[燎閃は美夏の料理スタッフとして入学させようと考えている。私の下で料理関係で働いていたという実積があるからそれなら通るだろうしな。それに、美夏も料理の実力は高いが、燎閃は同年代の中では中華一だからな。ここは少しでも特待生になれるよう狙わねば。]
[よろしくな、美夏!]
う〜ん、確かに悔しいけど、燎閃は私より料理の実力はあるし・・・・・・エシホ学園か・・・・・・。ここでなら、料理の他に経営も学べるだろう。本当はお父様から学ぼうと考えていたけど、やっぱりその道のプロから学んだ方が間違いない・・・・・・よし、ここは自分の夢の為に妥協しなきゃね。


[うん、分かったわ。]



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