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エシホ学園の日常
異様でちょっと非情
その頃、駸邪は・・・・・・








◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆









「・・・遅い。」
駸邪は噴水の広場でキャリンとメイサの帰りを待っていた。
・・・隣にベンチに前屈みで座って疲れ果てている龍虹がいる状態で。
「・・・授業が・・・長引いてるのかな・・・?」
「・・・・・・さぁ。」
駸邪の問いにも、遅くしかも元気のない返事をする龍虹。見た目からも声からも疲れ果てている事がよくわかる。


・・・『戦闘』の授業で駸邪とマリー、シヴァと龍虹の2チームに分かれて銃撃戦をした結果・・・・・・またいつも通りにシヴァと龍虹は三千回、腕立て伏せをやることになった。
そのせいで只今・・・龍虹は疲れ度MAX状態なのである。
ちなみに、これも彼が『戦闘』の教科を受けてから毎日こんな感じなので駸邪はたいして心配していない。



(・・・遅いな。・・・後・・・少ししたら・・・もう真っ暗になるのに・・・。)

駸邪はそう考えながら、空を見上げる。
視界に広がるのは・・・茜色から群青色変わる空。そして、黒になり夜を迎える事になるだろう。もう辺りも暗くなっていて、その様子が見られる。
駸邪は早く帰ってこないかなと無表情でため息をつく。そして、周りを見るも瞳に映るのは座って疲れ果てている龍虹とそのもう一つ隣にあるベンチに腰掛けてるオリーブ色の七分丈のズボンを履いていて、白のTシャツの上に灰色の半袖のパーカーを着ている男性が見えるのみ。
駸邪はこの人も誰かを待っているんだろうか?と思う。なぜなら、自分達がこの広場に来た時はもうベンチに座っていて、それからずっといる。
その時、なぜかその男性は駸邪を凝視していたが、彼は特に気にしなかった。いちいち気にしても仕方がないし、今の自分達は他人に見つられてもしょうがないと考えたからだ。
執事服を着た二人。しかも、駸邪は見た目は日本人だが青い瞳でもう一人はなぜか疲れ果てている。それは少し異様な光景に見えなくもない。


駸邪は横目でその男性を一瞥した後、自分のお嬢様達が来るであろう道に顔を向ける。その時、視界に入ったのは・・・



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