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エシホ学園の日常
学園の体育設備
生徒達は学舎を出て、体育館へと向かう。その中にはキャリンお嬢様一行も混じっていた。
三人はそのまま整備された道を進み、十字路で噴水がある憩いの場に着く。
それを右に曲がり、まっすぐ歩を進める。
両側に木が1M感覚に植えられている道を通り過ぎると、生徒達は興味深そうに見渡し、中にははしゃいでいる人もいた。

そこはドーム型の学舎や寮より二倍の大きさはあるであろうでかい建物があり、周りにはサッカー場、野球場、テニスコートといった外でするスポーツの環境が整っていた。

「これは豪勢ですわねぇ。」
キャリンはあまりの完璧な整備に少し驚きながら、そう漏らす。
「外ではこんなにも素晴らしいですから、中もきっと器具が整っておりましょう。」
「そうですわね。楽しみですわ。」

一通り観察し終えたキャリンお嬢様一行は次に体育館の中に入ろうと、大きい建物の方に行く。
そして、出入口らしきガラス張りの両扉を見つけ、駸邪が二人よりも前に行き開ける。
それにキャリン、メイサと入り、続いて執事が入って扉を閉める。
それが終わった駸邪は中を見渡す。

体育館の中は非常に広く、卓球台やバスケットボール、バレーボールの器具が整備されており、他にも木で作られ模倣した刀や槍、剣などの多種類の武具が置かれていた。
そして、出入口から少し離れた所に体育教師である真魔刧が竹刀の先端をフローリングの床に突き、両手を取っ手の先に置く状態で立っていた。

メイサの予想通り、室内のスポーツの器具も充実されている事に三人は興味深そうに見ていると、その様子が嬉しいのか少し笑った表情をしている真魔に声をかけられる。
「気に入ったか?始業時間まで後五分だから、暫し待て。」

真魔がキャリンお嬢様一行にそう言ってから五分。
続々と生徒達が中に入って来て、始業時間である十時三十分の一分前になると、広い体育館の中の一部では三百人の集団が一つに固まっている状態であった。
そして、授業の始まりを示すチャイムが鳴る。
鳴り終わったら、真魔は話し声が絶えない集団に声をかける。
「あぁ、静かに静かに。これから、『体育』の授業に関して説明をする。」
そう言われた生徒達は話を聞こうと、お互いに注意し合い、徐々に静かになる。
完全に話し声がなくなった事を真魔は確認すると、話し出す。
「よし。では、説明しよう。私の『体育』の時間は゛体を動かす″。ただそれだけだ。だから、外に出て野球やサッカーなどのスポーツをしても良い。今日は天気が良いから可能だろう。もちろん、室内でスポーツをしても良い。ただし、体を動かさない者がいたら、私がすぐに駆けつき、私自ら指導するのであしからず。では、『体育』の授業を開始する。」
真魔がそう言うと、生徒達はすぐに野球やサッカー、バスケットボールやバレーボールをやろうとチーム編成したり、メンバーが足りない場合は他の人に声をかけて誘っていた。
そんな中で、キャリンお嬢様一行はというと
「シンヤ、メイサ。わたくしのフェッシングの稽古に付き合いなさいですわ。」
「「ウィ、モン スェイグナァ。」」



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あきゅろす。
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