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エシホ学園の日常
合同?
席へと案内されたそれぞれお嬢様一行が座った場所は、キャリン達は中央から一つ左で前から二段目の席。レム達はその反対の三段目に座る。
そして、美夏主導で席を探していた二人は中央から一つ左の前から四段目。キャリン達・・・駸邪がよく見える場所に座る。

一行が席に座ってから少し経つと続々と他の生徒もやって来る・・・が、先に来たキャリン達は周りを見て、次第に怪訝な表情になる。
なぜなら、『1−F』の他に見たことない人達が多数いるからだ。
別に彼女達は一度にクラスメイトの顔を覚えた訳ではない。だが、数が多すぎる。一クラスの人数ではない。軽く数えて、二百人以上はいるだろう。

(・・・これはどういう事だろう?)

駸邪がこの光景に疑問を抱いていると
「あ、キャリンちゃん達だ!」
そんな声が扉側から聞こえきた。
名前を呼ばれたキャリンを含め、その従者の二人も見てみる。すると、そこにはこちらに笑顔で手を振っている美由とめんどくさいとわかる表情をした悠矢がいた。
自分たち二人に気付いてもらった事に嬉しく思ったのか、彼女達はキャリン達三人に近付く。
そして、主の隣に座っているメイサの横に美由、悠矢という順で座る。
「キャリンちゃん達も歴史の授業なの?」
「見ての通りですわ。そう言う、美由達もそうでして?」
「うん♪という事は、合同でやるのかな?」
「さぁ?まぁ、それはあのインスティテュゥタァが答えてくれると思いますわ。」
知り合いがいるという安心感からかどこか嬉しそうな美由に対し、キャリンは無表情で淡々とそう答えると、目線を回答に移す。
見ると、彼女はなにやら本を真面目な表情で見ていた。
その様子を一緒に見ていたメイサがいつも通りのにこやかな笑顔でキャリンに話しかける。
「歴史の教科書を読んでいるのでしょうか?」
「さぁ?でも、授業だけは真面目にやってくださるのを期待しますわ。」

それから、生徒はだんだんと集まってきて、『歴史』の授業開始時間二分前になると、全員揃ったのか室内に入ろうと終始開閉していた扉が開かれなくなる。と、同時に教室内は談笑で騒がしくなっていた。
だが、時間が開始時間九時三十分になると


キーン、コーン、カーン、コーン・・・・・・


そんな鉄琴に似た機械音が天井についてあるスピーカーから鳴り響くと、騒がしかった教室内は徐々に静かになっていき、全員『歴史』担当である回答の方を向く・・・が、その表情は様々である。

授業を楽しみにしている顔。
めんどくさそうな顔。
なにやら、緊張でなのか強張っている顔。
中には、無表情やもう寝ている人もいる。

そんな様々な生徒の様子を見ている回答はなにやら嬉しそうな表情で皆に声をかける。


「それじゃあ、歴史の授業を始めるわよ!」



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あきゅろす。
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