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エシホ学園の日常
美術
今回の学級委員であろう人達が続々と生徒会室に入る。
その中には、レムお嬢様一行と美夏と燎閃の姿があった。
そして、集合時間である午後1時になると


ガチャ・・・


生徒会長室の扉が開かれる。
生徒会室にいる人達は一斉に開かれたドアを見ると、最初に入ってきたのは生徒会長であるフェネ。
その次にコマ。
そして、きらめいた金髪のナチュラルテイストな髪型で何もかも見透かすような茶色の瞳、顔立ちは美形で愛想の良いにこやかな表情の燕尾服を着た男性が入り、扉を閉める。
フェネは一度、集まった学級委員を見渡してから
「こんにちは、皆さん。今年より生徒会長を務めさせて頂きます、フェネ・ハプスブルクです。今年一年、よろしくお願いします。」
そう言って、ドレスの端を持ち体全体で一礼する。
それをキャリンとレムは、お返しに自分たちもする。
「それでは、今日お集まり頂いたのは顔合わせの為で、連絡等はまだありません。ですので、早いですが、これで終わりとさせて頂きます。」
フェネは微笑んだ表情で言うと、中にいた学級委員は一瞬呆気にとられるが、すぐに集めた理由が顔合わせだということを理解した人は退室しようとする。
そして、それを皮切りに次々と生徒会室を出て行った。
・・・ある一部分を除いては。
キャリンお嬢様一行とレムお嬢様一行はフェネに近づく。
そして、生徒会長の前まで来たら
「はじめまして、フェネ生徒会長。わたくしの名前はキャリン・ゴイル。自分をもっと貴族らしく磨く為にエシホ学園に入学致しましたわ。」
「はじめまして、フェネ生徒会長。私の名前はレム・ヘマト。エシホ学園には色々学びたく入学しました。」
最初にキャリンが挨拶してドレスの端を持ち体全体で一礼し、次にレムが自己紹介して同じ所作をする。
「はじめまして、ゴイル、ヘマト。」
それをフェネは笑顔で返す。
「フェネ生徒会長。一つ、質問してもよろしくて?」
「なんでしょう?」
「家名はハプスブルクのようですが、もしかしてあの貴族のハプスブルクでよろしくて?」
「えぇ、合っていますわよ。と言っても、私は本家とは程遠い分家ですが。」
「やはり・・・。」
キャリンはそれを聞くと、尊敬の眼差しでフェネを見る。
「フェネ生徒会長。私も一つ質問してもいいですか?」
「なんでしょう?」
「フェネ生徒会長は、なぜエシホ学園に入学されたのですか?」
「私は幼少の頃より、絵が好きで絵の勉強をしたく入学しました。もし興味があれば、生徒会長室にありますけども?」

「「見たい!!」」ですわ!!」」

フェネからそう聞くと、二人は同時に言う。
それを生徒会長はたいして驚きもせずにいると
「フェネ生徒会長。それ、あたしもよろしいですか?」
キャリン達の後ろからいきなり美由が話しかける。
「あら、あなたは?」
「あ、いきなり、すみません。キャリンちゃん達との話が気になって・・・。」
美由は慌てて頭を下げた後、改めてフェネの顔を見て
「はじめまして、フェネ生徒会長。あたしの名前は京谷美由と言います。社交関係を勉強したくて入学しました!・・・それで、あたしも入ってもいいですか?」
そう言う美由に生徒会長は微笑みの表情で
「えぇ、よろしいですよ。では、早速案内したい所ですが、人数が多いので三人残ってもらってもよろしいでしょうか?」
そう言われたキャリンとレムは、それぞれ自分の執事に対し

「シンヤ!わたくしが戻るまで待ってなさいですわ!!」
「龍虹!私が戻るまで待っているのよ!!」

「ウィ、モン スェイグナァ。」
「イエス、マイ ロード。」

主人の命令を二人の執事は了承する。
そして、美由は悠矢に向かって
「それじゃ、悠矢君。あたしが戻るまで少し待ってて。」
「わかった。」
悠矢は無愛想な表情で返事をする。
そして、燕尾服を着た金髪の男性が生徒会長室の扉を開く。
「では、こちらです。」
フェネがそう言ってメイドと共に中に入ると、五人はついていく。
そして、入室したら燕尾服を着た男性は扉を閉めるのであった。



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