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エシホ学園の日常
学級委員
キャリンお嬢様一行とレムお嬢様一行が最後に教室に入り、『1−F』の担任と生徒が全員揃う。
回答は六人が自分の席に座る事を確認すると、ニッコリとはつらつとした声を発する。
「それじゃあ、次に『体育』『歴史』の他に自分が希望する学科の教科書等の話になるけど、あなた方の各寮の部屋に送ってあるから、自分で確認してちょうだい。それで、最後に『学級委員』を決めるわ。」
その言葉を聞いた生徒達はざわめく。
理由は各人で違い、日本人はどんな事をするのかという興味やめんどくさそうという倦怠感。その他の外国人はその言葉を知らないので他の人に意味を聞いたり、何の為に存在するのか疑問を持つ者もいた。
回答は静かにさせようとパン、パン!!と手を叩き
「はいはい、皆、静かにして。じゃないと、皆の疑問に答える事ができないから。」
そう言うと、生徒達は徐々にざわめきをなくしていき、最終的に全員が担任の方を向いて、話を聞く姿勢に入る。
「・・・よし。では、まず『学級委員』の説明をするけど、学級委員とは自分のクラスに『生徒会』からの連絡等を伝えるというものなの。その他に、クラスをまとめたりするリーダー的存在になるわ。それで、『生徒会』というのは学園の年間行事等を自分たちで決めて、自分たちで実行するという所なの。だから、学級委員になった人は生徒会に協力しなければならない。年間行事を私達先生ではなく、生徒会や学級委員が全てする事になるから生半可な覚悟で入ったら、まず持たないわね。ちなみに、途中で辞めれないからどんな過酷な事が起こっても立ち向かう根性がないと無理よ。えぇと、後は・・・・・・そうそう!使用人やパートナーを連れた人が挙手すると、その連れの人も一緒になるから。その場合でも、一人という計算になるからね。さて、これで以上ね。それじゃあ、先着三名でやりたい人は手を挙げて!」
そう言って、回答もハーイという感じで自身も右手を挙げながら聞く。
すると、二人゛挙手″をした。
一人はキャリンで、片腕を耳に添ってまっすぐ挙げ、そして上に向け人差し指を突き出すという挙手。
もう一人はレムで、片腕を耳に添ってまっすぐ挙げ、そして上に向け中指を突き出すという挙手であった。
「はい。ゴイルさんとヘマトさんね。二人は貴族でそれぞれ執事とメイドの連れがいるから六人・・・・・・っと。」
呟きながら、回答は手元にあるノートに書き込む。
そして、その作業が終わると手を下げても大丈夫よと言って、二人は手を下げる。
「これで、後一人ね。誰か、やりたい人はいないかしら?」
回答がそう呼び掛けると
「せ、先生!」
美夏がなにやら緊張しながらそう大きな声で呼び、机から離れない状態で右腕の肘から手を九十度に上に向かって挙げ、もう一方の手はその右肘に付けるという挙手をした。
「はい、恒さんね。恒さんにはパートナーとして燎閃君がいるから、二人・・・・・・っと。もう下げてもいいわよ。」
ノートに名前を書かれた事を確認した彼女はホッと安心しながら、元の姿勢に戻す。
「それじゃあ、これで決まりね。学級委員はキャリン・ゴイルさん、レム・ヘマトさん、恒美夏さん。その連れにゴイルさんの所は執事の守人駸邪君とメイドのメイサ・ルーンさん。ヘマトさんの所は執事の龍虹君とメイドの麗香さん。恒さんの所は次期副料理長の守人燎閃君。合わせて、八人ね。それじゃあ、学級委員の仕事、よろしくね!早速だけど、今日の昼一時から生徒会の集まりがあるから。では、これで終了。後、自己紹介等はやらないから、自分から積極的にお願いね。それでは、皆さんまた明日。」
回答は最後にニッコリしながら、そう言うと教室を出ていく。
それを確認した生徒達はそれぞれ雑談を始める。
「シンヤ。今、何時でございますの?」
「・・・11時45分で・・・ございます・・・。・・・今・・・食堂に行きましたら・・・ちょうど12時に・・・昼食を取る事が・・・可能でございますが・・・いかが致しましょう・・・?」
「それでは、食堂に参りますわよ。」
「「ウィ、モン スェイグナァ。」」
使用人達はそう了解し、キャリンを先頭に食堂へと向かうのであった。



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あきゅろす。
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