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エシホ学園の日常

知った家の為、駸邪は勝手口から中に入る。そして、雪の庭園を見つつ、整理された道を歩む。
駸邪はその光景に去年と変わらないと感じつつ、本邸の玄関口を開ける。その時、彼は自分が先かと思った。なぜなら、置かれている靴が四足。


男物と女物・・・父と母のしかないからだ。


それを確認した駸邪は戸を閉め・・・ボソッと、帰った事を伝える。
「・・・ただいま」
そんなかなり小さな声にも関わらず、奥からお帰りー♪と母からの元気な挨拶が帰ってくる。
駸邪は相変わらずと思いつつ、靴を脱ぎ床に上がる。










◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆











奥へと木造の廊下を歩き・・・母がいると思われる台所の前まで着く駸邪。そのまま顔を見ようと戸を開くと・・・背中まである金髪の長い髪を持った女性が包丁で調子の良い音を立てていた。どうやら、野菜を切っているようだった。
戸が開いた音で気付いたのか、女性は振り返る。


碧い瞳に西洋人の整えられた顔立ちの女性・・・駸邪の母は息子の顔を見るや否や、嬉しそうな笑顔になる。その際、包丁を置き、そのまま駸邪に熱い抱擁をする。


「お帰り、駸邪♪あなたが一番早く着いたわね♪待ってたわよー♪」
母の言葉に駸邪は無表情のまま、受ける。
「・・・ただいま。・・・父さんは?」
「武義さんなら、居間にいるわ♪会いに行ってらっしゃい♪」
母は抱擁を解き、いつもと変わらない息子を送る。
駸邪はそれに頷き、そのまま居間へと向かった。



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あきゅろす。
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