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エシホ学園の日常
いざ、実家へ
辺り一面、雪景色。
白銀の世界の中にチラチラと落ちる白い雪の結晶。
その中を柔らかくだけども重い音を立てながら、歩く青年が一人。


黒い防寒着に同じ色のマフラーをした黒髪の暗く淀んだ青い瞳を持つ青年・・・


守人駸邪は一人帰路を歩いていた。
目指すは自分が生まれた家、実家に。



冬休みに入る一ヶ月前。
駸邪は自分の主、キャリン・ゴイルにこんな質問をした。


「・・・新年は・・・実家に戻って・・・いいですか・・・?」


と、質問した。

夏休み時は仕方なしにフランスについて行った。だが、今回ばかりは親への新年の挨拶もある為、実家に駸邪は帰りたかった。
そんな執事の質問にキャリンは帰る許可を許した。さすがの彼女も日本の習慣を理解してか、そこまで拘束するつもりはないらしい。


そんな経緯があって、駸邪は実家を目指して歩いている。
駅から徒歩三十分。小さな村の中に駸邪の実家がある。剣道の道場を開いていて、夫婦二人で住むには少し広過ぎるぐらいの敷地であった。
そして・・・・・・雪道を歩いていく中、駸邪は見覚えのある建物が見えてくる事に気付く。塀に囲まれ、立派な門構えを持つ・・・・・・実家であった・・・



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