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エシホ学園の日常

どっしりと構えている大猿の前に立つ三人。その姿はまるで客を出迎える家主であった。
対して、三人は自分達がどういう生物と闘ったか観察の為、まじまじと見た後・・・駸邪が話を切り出す。
「・・・この度は・・・お礼を言う為に・・・ここまで・・・来ました・・・」
その言葉に大猿は先ほどと変わらず、反応しない。駸邪は無表情のまま、気にせず頭を下げる。
「・・・相手をして下さって・・・ありがとうございます・・・」
駸邪が腰を斜めまで曲げ、礼をする。二人もそれに習う。
すると・・・立ち上がる音がしたと思ったら、何かが置かれる軽い物音がした。
三人は何かと顔を上げる。
視界に入ったのは大猿が駸邪達の背に合わせて、腰を曲げている姿。そして、その前には牙が三本置かれていた。
それを見た三人は自分達の中に込み上げられる何かを感じる。
「・・・これを・・・私達に・・・?」
駸邪がそう聞くと、大猿はニッコリと笑う。
それを見た三人は思わず・・・先ほどと違い、
深々と礼をするのだった・・・



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