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エシホ学園の日常
蹂躙
駸邪と尖龍は目を見開いた。
なぜなら、自分の脚が。自分の腕が。化物によって掴まれた。

駸邪と尖龍はその先を想像したくなかった。
化物は自分達を敵と認識している。敵であれば、どうするか。決まっていた。

駸邪と尖龍は理解したくなかった。
自分の脚が。自分の腕が。変な方向に曲がった。真実を受け入れたくなかった。



けれど・・・・・・それは否が応でもやってくる・・・



「・・・・・・ッッッッ!!?」
「・・・あ・・・が・・・っ!!?」



痛覚によって・・・



それを見てしまった奨の足は震えていた。


今この場から抜け出したい。
死にたくない。
でも、動けない。


それらが頭の中でごちゃ混ぜになり、自分はどうすれば分からなくなっていた。
・・・・・・が、二人の様子・・・化物が二人の脚、腕を離さず、まだ何かやろうとしているのに気付く。そして、体が・・・これ以上、壊させるわけにはいかないと本能的に勝手に動き、いつの間にか恐怖で叫びながら、拳を振り上げていた。
・・・・・・そのおかげか・・・
「ぐぼぅっ!!?」
化物は奨のその行動で、確かに二人を解放した。だが、その空いた右手で拳を作り、払う。そして、その攻撃が奨の腹部に直撃し・・・2メートル、吹っ飛んでいく。血反吐を吐きながら・・・。

殴りかかってきた奨を仕留めた怪物はトドメを刺そうと駸邪に近付き・・・



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