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エシホ学園の日常
一目惚れ
白く輝く月。
そのおかげか、森が薄っすらと見え・・・一点、赤く明るい所があった。
・・・駸邪達、三人がいる場所だ。


「思ったより簡単に火はつくものなのだな」
「・・・道具さえあれば・・・簡単だよ・・・」
今日捕獲した川魚を枝に縦に刺し、焼きながら会話する尖龍と駸邪。
今、三人は中央に蒸気を利用して作っている鍋を中央に置き、その焚き火の周りに今夜の食事を焼いていた。
「にしても、川があれば、飲み水は心配無いと思っていたが、こんな風に水を作る方法もあるのだな」
「・・・川水も信用できないからね。・・・こうやって・・・作った方が・・・いいよ・・・」
カタカタと沸騰しているお湯から蒸気が出ているのを不思議そうに見る尖龍。
すると、奨が感心した口ぶりで駸邪に話しかける。
「どこでこういうの、習ったんだ?俺が通っていた学校じゃあ、こんなの教えてくれなかったぜ」
「・・・軍で習った。・・・ジャングルで遭難しても・・・大丈夫なように・・・」
「軍・・・という事は養成学校か?」
尖龍の言葉に駸邪は頷く。
「・・・うん」
その会話に奨が考えるように上を向き・・・駸邪に質問する。
「・・・日本じゃあ、聞いた事無いからフランスか?いつからお前、フランスにいたんだよ?」
「・・・六歳から」
「その時から武術を?」
尖龍の疑問を、駸邪は答える。
「・・・そう。・・・いわゆる・・・一目惚れってやつだね・・・」
「まぁ、わからねぇ事もねぇが、なんで一目惚れしたんだ?」



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あきゅろす。
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