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エシホ学園の日常
再び学園へ
ノックした後・・・中から小さくゆっくりと駸邪の方に近付いてくる足音がする。そして、低い金属音と共にドアが開き・・・メイサの姿が駸邪の視界に映る。
メイドは扉を開けた後、道を譲るように少し離れ・・・今度はキャリンが見える。表情は見慣れているすました表情をしている。機嫌は悪くないなと駸邪は感じた。
[お久しぶりでございます、お嬢様。夏休みのお過ごしはいかがでしたでしょうか?]
[久しぶりの故郷を懐かしさで堪能できましたわ]
その答えに駸邪は、それはようございましたと言うが、彼は彼女が滞在している時の屋敷の使用人の苦労を知っている。


この場では割愛するが、あえて言うなら無い物を無理矢理捻り出したという表現が一番正しいだろう。主にお湯とかお湯とかお湯とか。
要はただでさえ水が無いのに、それを出せと彼女は言ったのだ。それも毎日。お風呂の為に。
それをやり遂げた使用人達も凄いが、我儘はそれだけではないから彼らの苦労はまだまだ積まれたのは言うまでもない。


[それで、シンヤ。課題の方はどうでしたの?]
[無事修得致しました]
歩きながらの報告に、キャリンは特に褒めもせず労いの言葉も無く、そうと言うだけ。表情も変えず、当たり前の事のように受け止めていた。
対して、駸邪も気にせず、主に続く。彼女から返ってくる言葉が分かっていたように歩く。


夏休み・・・主はいつも通り、執事とメイドは勉強の日々。先生から出された宿題をやり遂げ、彼らは学園の日常へと戻って行った・・・
























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あきゅろす。
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