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エシホ学園の日常
よく分かってるじゃねぇか
その声と同時に高さ5メートルほどにある窓ガラスが左右一枚ずつ相対的に割れる。そして、倉庫内にいるマフィアは頭を守る為にしゃがんだり、左右を見たりとそれぞれ反応を示す。
その中で・・・次々と人が倒れていく。
それを見たアイスはすぐに狙撃だと思い、近くにいた構成員を盾にする。
他にも気付いた者もいるが、隠れる場所が無い。その為、なす術なく・・・倉庫内にいたアイス以外の者は地に伏していた。何もなくそのまま・・・。
その光景にアイスは狙撃だけれども実弾ではない事に途中で気付いており、盾にしていた構成員を離しては周りを見る。すると、軽い着地音と共に現れる黒い物体・・・。
アイスはすぐにそれは人間だと理解し・・・相手が顔を上げた所で、それをじっと見る。
・・・アジアのような顔立ちだが、瞳は青・・・・・・ハーフという印象を持った。
「・・・ユア アクト?」[お前の仕業か?]
構成員に対して話していた軽快なイタリア語ではなく別の言葉・・・英語を口にする。
駸邪はそれに反応し・・・彼も英語で話す。
[そうだ]
[目的は?]
[お前達の殲滅]
その言葉にアイスは疑問を持った怪訝な表情をする。
[殲滅?にしては、俺の部下どもを殺したように見えないが?毒ではないだろう?]
[麻酔だ。殲滅と言っても殺しはしない。行動不能にするだけだ。後は警察がやってくれるし]
アイスはそこまで聞くと再び睨みつけ、警戒する。
[警察・・・ね。行動不能にするというのは分かったが、なぜ俺は行動不能にさせないんだ]
[お前は勘が良過ぎる。構成員を盾にしたのが良い例。例え狙っても、お前はそれを逃れ逃亡する恐れがあった]
そこまで聞いたアイスは自嘲気味に笑みを見せる。
[なるほど。じゃあ、次になんでお前は俺に姿を見せたんだ?]
[姿を見せれば、お前は逃げない。なぜなら、俺は今銃を持っていない。持っていたとしても麻酔銃。そして、素手である俺から逃げる事はお前は俺を恐れ、逃げた事になる。その結果、自分のマフィアの名を貶める事になる]
そう駸邪が言った瞬間、アイスは相手に肉迫すると同時にこう呟く。



[よく分かってるじゃねぇか]



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あきゅろす。
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