[携帯モード] [URL送信]

エシホ学園の日常
アイス・レーター
[・・・この人は?]
[名前はアイス・レーター。イタリアマフィアのボスのたった一人の息子さ]
ロイストが出した写真・・・銀髪で血のように赤い瞳を持つ少年が黒服の男達に何かの指示を出している場面を駸邪は見る。見た目からして中学生ぐらいと彼は感じた。
[見ての通り、マフィア内では指示を出せるほどの頭角を表している。頭もキレて、警察もこいつに手こずっているようだ。後、喧嘩も強いようで、一筋縄ではいかないようだ。こいつとその親がちょうどフランスに来ていて、息子の方は麻薬仕入れの指示で倉庫にいる。その親であるボスも支部にいるから、捕まえるのは絶好の機会だ]
[それで、そいつと戦闘になるかもしれないと]
駸邪の指摘にロイストは軽く頷く。
[そういう事だ。油断すると返り討ちになるかもしれないが・・・やれるか?]
[もちろん。決行日は?]
無表情の問いに対し、相手は楽しみが増えたような表情をする。
[明日だ]










◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆











静かに重い音が汽笛から鳴らされ船は進んでいく。暗い暗い海に漂いながら、目的の場所へと。
その近くには同じような大きさの船が停泊していた。まだ目的地に運ぶ荷物を積み込んでいない為、波に揺らされながら停まっていた。
そんな船とは別に・・・暗く明かりを灯されている船舶が一隻あった。
それは忙しなく、海から陸へと何かが港の倉庫に運ばれていた。静かに決して騒がずバレないよう。
その中で、眼光を鋭くさせる男がいた。その者は右に左に赤き瞳を動かし、交互に運ぶ人達を見る。・・・・・・そして・・・ある事に目が止まり・・・おもむろに歩き出し・・・一人の男の横に立つ。そして・・・
「エィヒ」[おい、お前]
「チィ コーッ!!?」
フランス語とは違う軽快な言語・・・イタリア語で話しかけ、相手も同じ言葉で返事する。が、その瞬間、その男は首元を押さえつけられてしまう・・・



26/36ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!