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エシホ学園の日常
良い警戒
[将軍から聞いていたが、まさかあそこまで闘い方を変えていたとは・・・]


場所を移動し・・・二つのソファー、その間に四角いテーブル。ベージュ色の壁、フローリングと落ち着ける部屋にて、ロイストは駸邪に腰掛けるよう伝え、自身は二人分のコーヒーを用意していた・・・


[君にサバットを教えた身としては少し悲しいよ]
そう残念そうにだけども諦めに似た表情で言う。対して、駸邪は無表情のままである。
[すみません、どうしてもあの技術は必要だったので]
[だろうね。君がそう簡単に他の武術をやる男ではない事を、私はよく知っている。にも関わらず、習ったという事はよほどの事情があるということだろうね]
ロイストはそう言いながら、自身の深く透き通った蒼い瞳で元自分の弟子を見る。そして、相手の前にコーヒーを置き、彼は反対側のソファーに腰掛ける。
[さて。私からの依頼を受けるという事で来たからね。仕事の説明をするよ。将軍から聞いていると思うけど、今回はマフィアの殲滅が目的というのは知ってるね?]
[はい]
[よろしい。それで、君にやって欲しい事は港のこの倉庫にいるマフィアを殲滅して欲しいんだ]
ロイストは懐に手を入れ、そこから地図を出し・・・駸邪に仕事をお願いする場所を指差す。
[その時、私はこのマフィアのフランス支部を襲う]
そう言って、指をゆっくりと静かに動かし、港の倉庫から十キロ離れた都市部に近い箇所で止まる。
[同時に襲うんですか?]
[そう。それで、相手は混乱するだろうからね。それで、全滅させた後は、すぐにそこから離れ・・・後処理は警察がしてくれる。これが私達の依頼さ]
[・・・注意点は?]
駸邪の質問に、ロイストはニッと含み笑いする。
[良い警戒だ。今回の依頼でシンヤが恐らく手こずる相手がいる。それはこいつさ]



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あきゅろす。
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