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エシホ学園の日常
かなわない
その瞬間、隅にあった木箱が突然板が折れる音と共に割れ出し、中から兵士服を着た男が左右に一人ずつ飛び出す。二人とも、背中を見せている駸邪に目掛けて肉迫する。それに対し、相手はすぐに振り向き、反応する。
一人の兵士がボディを狙ったタックルを仕掛けようと体勢を低くし、迫りくる。駸邪はそれを咄嗟に右足のつま先蹴りをするが、相手の左腕が脛にぶつけ止められる・・・・・・次の瞬間、駸邪は床を滑るように、前に進みながら仰向けに倒れる。そして、両手で相手の左腕を取り、両足を掴まえた兵士の背中にぶつけ、倒れ伏させる。・・・相手の腕を今折らんとばかりの光景であった。
それに、もう一人の兵士が助けようと、駸邪に覆いかぶろうと進み屈んだ瞬間、動きを止める。いや、止めらざるおえなかった。
なぜなら、駸邪が右つま先蹴りをその兵士の左側頭部に当てていたからだ。
[まだ続けますか?]
駸邪は無表情のまま、将軍に向かって聞く。すると、軽快な拍手と共に笑い声が部屋に響く。


[うむ、見事!見事だ、シンヤ・モリビト!!]


その声と同時に、駸邪は相手を解放し、立ち上がる。そして、将軍が二人に対し、元気に声をかける。
[二人とも、もう下がってよいぞ。シンヤの強さが充分に分かったからな。少なくとも、同年代の者では歯が立たないわい!]



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