[携帯モード] [URL送信]

エシホ学園の日常
主の意図
[[[お帰りなさいませ、お嬢様]]]


キャリンが使用人に開かれた扉に入るなり、横一列に並んでいたメイド達が一斉に主の帰宅を出迎える。そして、それが終えれば、今度は左右縦一列になり、道ができ・・・その先に妙齢の白いメイド服を着た、厳しい顔つきの女性がいた。キャリンはその人を確認するなり、ここでも珍しく笑顔を見せる。
[アイシャ、ただいま帰りましたわ]
その声かけにアイシャと呼ばれた女性は一礼する。
[お帰りなさいませ、お嬢様。ご主人様が部屋でお待ちなので、早速ご挨拶に向かわれてはいかがでしょうか]
[そうしますわ]
[それではご案内します]
アイシャはそう言うと、そのまま振り返り歩くが、キャリンが止める。
[ちょっと待って、アイシャ。・・・シンヤ、メイサ、疲れているでしょう?部屋で休んでも大丈夫ですわよ]
その言葉にメイサは予想外にも驚いた。なぜなら、今まで疲れを気にかかったもらった事がないからだ。
ちなみに、駸邪はその事情を知らないので無表情のまま。メイサはそんな執事の反応は気にせずに、少し動揺しながら応える。
[いえ、私は大丈夫ですので、このまま付き添いします]
[私も大丈夫です]
その反応にキャリンはニヤッと微笑む。
[分かりましたわ。では、メイサはそのままついてきて、シンヤは休みなさいですわ。これは命令ですわよ]
その命令に、メイサと駸邪は主の意図に気付き・・・メイドは再びにこやかな笑顔に戻り、執事はそのまま無表情で承諾する。
「「ウィ、モン スェイグナァ」」



5/36ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!