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エシホ学園の日常
部屋
校舎の正門で理事長と別れた四人は、噴水の所まで歩き今度は左の道に行く。
そして、その先を進むとキャリン達が三年間、住む寮に着く。
外見は五階建ての白色で校舎と同じく横に広い印象を持つ。
ただし、窓は多くはなく二ヶ所あるのみだった。
「ここが君たちの住む場所となる寮だ。この建物の他に奥の方にもう二軒ある。ちなみに、君達の部屋は二階だ。」
真魔はそう説明した後、四人は中に入る。

建物内に進むと左右の奥に階段。そして、そこに行くまでの途中には曲がり角が見える。
「もう、資料を読んで分かっていると思うが、一階ずつに60部屋ある。広さは二十畳。分かりやすく言えば、だいたい4Mぐらいだ。一部屋には洗面台、風呂、トイレが必ず設置されてある。後、使用人を連れてきた者は同室となる。その際、壁での仕切りもできる。また、使用人などの都合で広さが足りない時は隣の部屋との壁を取り外し、二部屋を一部屋にすることも可能だ。その際、部屋に設置されているのも二つになる。要望があれば、一つにもできる。部屋の説明は以上だ。君達の部屋は要望通り、二部屋を一部屋にし、部屋の内装も希望通りになっている。ただ、駸邪の方はお任せと書いてあったから、こちらで勝手にコーディネートさせてもらった。気に入らなかったら、言ってくれ。」
真魔はそう言うと、左の階段の方に行き、三人はそれについていく。

二階に着き、左の方の曲がり角に進み、ちょうど真ん中ぐらいまで歩くと
「ここが、君たちの部屋だ。」
そう言われたキャリン達はその部屋のドアを見ると、扉の真ん中の上の方に『ゴイル家』という木の表札が付けられていた。
「この部屋の鍵はこれだ。預かってくれ。」
コートのポケットから取り出された鍵を駸邪が受け取る。
「では、以上だ。・・・・・・四時か。君達が来てから、もう二時間経ったのだな。夕食は食堂で取ることができる。好きな時間に行けばいい。それでは、また明日の入学式に。」
真魔はそう言うと、キャリン達から立ち去っていく。
それを三人は見送り、少し離れたら駸邪が自分たちの部屋の扉の鍵穴に鍵を差し込み、解錠する。
そして、ドアノブに手をかけ回しドアを開ける。
それをキャリン、メイサと順に入り最後に駸邪が入室して扉を閉め、彼が部屋の方に振り向くと、そこにはまず正面にドアが一つ。
その二歩手前に左右に扉が二つ。
洗面台、風呂、トイレがあると思われる所は左右にそれぞれドアが三つあり、扉にどんな部屋か日本語で書かれていた。
「それでは、夕食は六時に食堂に着くように致しますわよ。」
「・・・わかりました、お嬢様。」
「それでは、メイサ。シンヤに部屋について一通りの事を教えましたら、わたくしの所に来るんですのよ?」
「わかりました、お嬢様。」
メイサがそう言い終わると、キャリンは正面に向かう。
駸邪も行こうとすると、結構でございますわと言われ、彼女は真ん中の扉を開き入って、閉めた。
それを確認したメイサは駸邪に近づき
「それでは、部屋のご説明を致します。まず、ご覧になった通り、正面の扉がお嬢様のお部屋。シンヤの部屋は向かって、左になります。私の部屋はその反対となります。そして、左の洗面台、風呂、トイレはお嬢様専用。右は私達、使用人専用になります。以上になりますが、他にご質問は?」
「・・・ない。」
「わかりました。それでは、私はお嬢様の部屋に行って参ります。」
メイサは一礼した後、キャリンの部屋に行く。
駸邪は彼女がお嬢様の部屋に入る所を見た後、自分の部屋である左の扉のドアノブに手をかけ、開ける。
そこには、事前に先に送っておいた荷物が全部出され、整頓されていた。

駸邪の部屋の構図は十畳でドア側の左の隅の方にタンスが置かれ、奥の左の隅にベッドがある。
正面には窓があり、左の壁には彼の大剣が飾られていた。
後は、奥の右の方に台があり、その上にテレビがあるだけで他は何もなかった。

駸邪はそれを見て、物足りなさはなくむしろ変な装飾をされていない事に安心するのであった。



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あきゅろす。
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