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エシホ学園の日常
だから、楽しまなかった
それから・・・キャリンお嬢様方を乗せた飛行機はどこまでも続く蒼い空を飛んでいく。乗っている人達に広く美しき景色を見せながら・・・と言っても、キャリン達には関係ない。なぜなら、彼らは他の事に集中しているからだ。駸邪は主の命にいつでも対応できるよう無表情で前を見据えて集中し、キャリンはリラックスとした柔らかい表情でフランス語で書かれた詩集を読み、メイサはそんな主をニコニコと嬉しそうに見る。そんなそれぞれ自分の役割や好きな事をしていると・・・飛行機は着く。沖縄の空港『那覇空港』に・・・・・・そして、着いては・・・飛行機に乗った人達は降り・・・その中でキャリンとメイサは手ぶらで歩き、その後ろには荷物を持っている駸邪の姿があり・・・・・・その時の生徒達の表情は・・・駸邪は無表情で、その他はこれからが楽しみなのか笑っていたりニヤけていたりとそれぞれである。
そんな着いた事に喜んでいる生徒達は先に飛び立っていた人達もいる空港のロビーで合流しては・・・これから来る後続を一緒に待つ・・・その間、キャリンはというと飛行機の中と同じ過ごし方をし・・・二人の従者もまた同様であった・・・

















◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




















「それで、飛行機から見る外の景色を楽しまなかったんですか?」
「・・・うん。」


そう龍虹は半ば信じられないと言わんばかりに引きながら、無表情の駸邪に対して言う。自分達がいた学園の場所の気温と比べるとそれ以上に蒸し暑い外を走るバスに乗りながら・・・


「せっかくの滅多にない飛行機からの景色なのに・・・」
「・・・キャリンお嬢様は・・・一度しか見れない景色なら・・・絶対に見れるけど・・・何回か見れる景色には・・・興味を持たない・・・。・・・だから・・・詩集を読まれていたし・・・その従者である俺達は・・・キャリンお嬢様の・・・お世話をするから・・・景色を楽しめなかった・・・」



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