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エシホ学園の日常
「・・・読書」「えっ?」「・・・読書」
沖縄行きの飛行機がある飛行場を目指す十五台のバス。中の造りは真ん中に廊下、その両側に座席二つずつ設置されている。偶数のグループが座れば二人二人と隣同士になるが、奇数であれば一人余る。
キャリンお嬢様一行は三人。奇数で余った一人はもちろん・・・



「・・・癒される。」
「ん?何か言いましたか?」
駸邪の呟きがよく聞き取れなかった龍虹がきょとんと小首を傾げながら確認するが、彼は゛・・・なんでもない″と返す・・・
「そうですか・・・・・・それにしても楽しみですね、沖縄旅行。僕、沖縄は初めてですから。」
「・・・俺も初めて。」
「駸邪さん達は着いたら、何をするんですか?僕達は少し休んだら、早速海に行く事にしてるんです。」
「・・・読書。」
「えっ?」
「・・・読書。」
これからの事が楽しみでならないのか嬉しそうに話していた龍虹であったが、駸邪の一言が意外だったのか驚く。
「えっ・・・沖縄まで来たのに読書ですか?」
「・・・体が疲れているから・・・という理由で・・・読書だと・・・キャリンお嬢様は・・・そう仰ていた・・・。・・・その次の日からは・・・沖縄の自然に触れるよ・・・」



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