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エシホ学園の日常
無機質から・・・
前までのメイサの笑顔は作った物・・・無機質であった。だから、たいていの人はその表情に違和感を感じ、敏感だと作り笑顔という事に気付く。
だが、この頃・・・エシホ芸術祭が終わってからは完全にメイサの笑顔は変わった。というのも、その表情が無機質なものではなく・・・心からするようになり・・・表情豊かになったのだ。そして、よく喋るようにもなった。京都旅行から帰ってきてからは・・・


そんな今の彼女の笑顔を駸邪の視点から見ると・・・・・・少し怒った笑顔だなと彼は感じ・・・
「お帰りなさい、シンヤ。」
そうこうしている内にメイサは怒りを含んだ笑顔で駸邪を言葉で出迎える。それを聞いた彼は、何かあったんだなと思いながら無表情で返事する。
「・・・ただいま。・・・何かあったの?」
「いえ、何もないですよ。」
そう駸邪の言葉にこれまた口調は柔らかいが、明らかに声が怒っていた。彼はそれにますます確信を深める。
「・・・そう、ならいいけど。」
そして、わざと素っ気ない返事をして自分の部屋に戻ろうとした時・・・


「・・・ただ・・・・・・」


メイサの横を通ろうとした時、耳元にそんな言葉が聞こえ・・・


「本日のお嬢様は大変ショックを受けていました。」


続けて、そう言って・・・駸邪がメイサの方を向いた時には彼女はもう自室に戻っていたのだった・・・



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