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エシホ学園の日常
やっと・・・
それを聞いた駸邪はこう思う。臭い台詞だな・・・と・・・。
一方、麻里奈は面白かったのか笑顔であった。
「面白い事を言うのね、ロマンさんは♪」
「ロ、ロマンさん!?」
「うん、ロマンさん♪」
麻里奈の返事・・・というより、あだ名が予想外だったのかかなり驚く。そして、駸邪はつい黒騎士の方がマシだなと思ってしまう。なぜなら、最初は変なあだ名だなと感じていたから・・・
「ま、まぁ、笑顔になって良かったぜ。最初は落ち込んでいたからな。」
「うん♪ロマンさんのおかげで元気になった♪ありがとう、ロマンさん♪」
「どうってことないぜ。・・・それで、二人はこれから寮に帰るのか?」
「私はそうだけど、黒騎士さんはまだ立っているの?」
麻里奈が小首を傾げ上目遣いで駸邪を見ると、奨が少し目を丸くして驚きながら執事の方に向く。おそらく、黒騎士というあだ名に反応したのだろう。駸邪はそう思いながら、無表情で返事する。
「・・・申し訳ありませんが・・・まだ・・・夕食を取っていませんので・・・」
「それも命令?」
「・・・はい。」
「黒騎士さんって忠実なんだね♪」
「・・・ありがとうございます。」
ニッコリとした微笑み顔で言われた駸邪は素直にお礼を述べると、奨が麻里奈を見ながら疑問を持った表情で口を開く。
「じゃあ、麻里奈はもう飯食ってて、これから寮に戻るんだろ?」
「うん、そうだよ♪」
「なら、俺ももう飯食ったからよ。一緒に戻るか?」
「ロマンさんが護衛してくれるの?」
「ご、護衛?」
「う〜ん・・・でも、ロマンさんの場合、護衛というよりデートかな?よろしくね♪」
「お、おう・・・」
麻里奈のデート発言にビックリしたのか・・・体を固まらせ、若干緊張気味に返事する奨。対して、麻里奈は気にしていないと言うように嬉しそうに笑顔のまま駸邪達に背中を見せて歩き出す。それを奨は慌てながら追っていき・・・駸邪はそれをただ黙って見送り・・・・・・直に突き当たりで右に行き、二人の姿が見えなくなると・・・駸邪は、やっと解放されたと思いながら、こう呟く・・・



「・・・行くか。」



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あきゅろす。
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