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エシホ学園の日常
将来の夢
その声に反応した駸邪は聞こえた方に向くと・・・何時の間にか、右にダボダボとしたベージュのスボンに、茶色のTシャツをだらしなく着ていた男がいた・・・。
駸邪はその人を見た瞬間、少し顔を嫌そうに歪める。なぜなら、相手は・・・・・・


「なんか、あったのか?」


そう麻里奈に話しかける・・・爆乱奨。彼の存在に気付いた駸邪は思う。厄介なのが来たと。そう感じた理由は・・・キャリンの件と消邪の事がまだ頭に残っているからだ。
その記憶が蘇ると同時に・・・駸邪はある事に気付く。それは奨の女性に対しての最初の絡み方がだいぶ違っていること。前は・・・間違いでなければ、まるでチンピラのような・・・
「・・・あなたは?」
奨に話しかけられた麻里奈は俯かせていた顔を上げ・・・チョコンと首を傾け質問する。
「俺か?俺の名前は爆乱奨。一年だ。あんたは?」
「麻里奈・・・知恵麻里奈。・・・あなたは不良?」
そう言われた奨は大げさに怪訝な表情をして・・・相手の目線を見て、すぐに自分の服の事を言っていることに気付き、誤解を解こうと口を開く。
「ん?・・・あぁ、これは俺なりのセンスだ。気にすんな。」
「面倒くさがり屋?」
「少しな。私生活だけだ。」
「何かしてるの?」
「花火職人をしている。」
「楽しい?」
「あぁ、夢中になれるぜ。」
「将来の夢は?」
「将来の夢?・・・そうだな・・・・・・」


「君に似合う花火を作ることかな?」



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あきゅろす。
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