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エシホ学園の日常
風紀委員
笑顔で言った麻里奈の明るい声に、拓也が罰が悪そうに困った顔で行けない事を皆に伝える・・・・・・が、それを聞いた人達は一つだけ・・・゛パトロール″という言葉に疑問を持ち、怪訝に思う・・・。
そして・・・皆からの代表のように・・・駸邪が無表情でそれを質問する。
「・・・パトロールというのは?」
そう言った途端・・・拓也がカッコつけるように右手で頭を支え静かに鼻で笑う。それを見た駸邪はこう思う。あ、質問しなきゃ良かったと・・・
「ふっ、よくぞ聞いた・・・・・・実は我々は・・・」


「風紀委員なのだ!!!」


そう両手で腰に手を置き胸を張って言う拓也だが・・・悠矢と消邪は目を細め呆れた顔で彼を後ろから見ていて他の人は、はっ?と訝しげに相手を見る。意味が分からなさ過ぎるから・・・・・・だが、そんな状態の中でも駸邪は続いて質問する。他の人がしないから。
「・・・風紀委員ですか?」
「そう!生徒会長がこの学園に必要だと思って設置したんだ!!そして、風紀委員の委員長は俺で、悠矢君と消邪君は俺に選ばれて風紀委員となったのだ!」
「生徒会長が設置?どういう事ですの?」
拓也が熱く熱弁を振るっていると・・・キャリンが興味を持ったのか自ら質問する。それを拓也は同じように説明する。
「それじゃあ、説明しよう。この学園にはクラスをまとめる学級委員はあるが、保健委員や図書委員とか特定の委員は無い。言わば、真っ白の状態なんだ。それを生徒会長が必要だと思った委員を作っていくんだ。そして、委員長を決めてお願いするのも生徒会長!今ある委員は俺たち風紀委員に保健委員。後、情報委員だな。この三つが置かれている。おっと、話し過ぎたな。そろそろパトロール再開するか。行くぞ!!」
拓也がそう言うと・・・三人はキャリン達から見て左の方に行き・・・突き当たりで右に曲がり、その姿が見えなくなる・・・・・・その時、駸邪が無表情で口を開く。
「・・・それでは・・・引き続き・・・図書館内を見回ります・・・」
「・・・あぁ、お願いしますわ。」
一瞬考え事をしていたように拓也達が曲がって行った突き当たりを見ていたが、駸邪の声かけによりすぐに我に返りお願いするキャリン。それを確認した彼は一礼し、図書館内に入る扉の方に行き、開ける。その動作を横目で見たキャリンは次に麻里奈に向かってこう言う。
「悪いでございますけど、わたくし達は生徒会長に頼まれた事をやらなければなりませんので食事は一人で取って下さいですわ。」



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