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エシホ学園の日常
小説家
「理由ですか?」
きょとんとし不思議そうな表情を女性は浮かべながら聞き返すと駸邪は無表情で頷く。それを見た相手はニッコリと笑顔で応える。
「小説の勉強をしていたんです♪」
「・・・小説?」
「はい♪私、小説家を目指しているんです。ファンタジー物の。あそこで読んでいたのは過去にそういう物の小説を書いていた人達についての事を勉強していたんです。」
そう女性の言葉を聞きながら、駸邪は先ほどいた場所を思い出し・・・確かに、本棚の横に『小説』という立て札がかけられていた事を思い出す。
「私、この学園に来た理由もそもそも色んな事を勉強したいから入学したんです。小説の事だけではなく色んな事を・・・・・・今、私、三年生ですけど、おかげで色んな事を学びました♪剣の使い方や感情の移り変わりとか。」
「・・・剣を扱えるんですか?」
「多分、黒騎士さんと比べたらかなり下手ですけどね。ただ動きを勉強して、それを小説に反映させたかったから。というより、小説以外の事は全て小説に反映させる事が目的でしたので・・・」
女性はそう言うと・・・突然、立ち止まり・・・・・・駸邪はそれに反応し、彼女を見ると・・・・・・



「だから、私、本当にこの学園に入れて良かったです♪」



嬉しそうに幸せそうにはにかんでいる彼女がいた。それを駸邪は・・・彼女の満足な笑みを見て、ただ呆然としていると・・・
「それじゃあ、黒騎士さん。護衛、ありがとう。」
彼女はそう言うと・・・すぐ近くにあった扉に近付く。どうやら、何時の間にか廊下に通じるドアまで来ていた事に駸邪は今更ながら気付く。そして・・・駸邪の目から彼女が扉の向こうに消えようとした時・・・・・・



「おぉ、麻里奈!久しぶりー!!!」



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あきゅろす。
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