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エシホ学園の日常
変な人
「・・・・・・・・・」
駸邪はつい見入ってしまう。何してるんだろという意味で。なぜなら、今彼の視界を捉えているのは床にちょこんと座って、本を読んでいる女性。

特徴は黒髪のストレートで、長さは分からないが、床にペタンと座り余裕で下に広がるようについている所を見るとかなり長いというのがわかる。そして、人目を惹きつける淡い青色のワンピースを着ていた。

そんな女性が自身の黒い瞳で真剣そうに集中して本を読んでいた。
ここまではまだいい。問題はその周辺状況。彼女は今、本棚の前で女の子座りをし・・・その周りは本が散乱していた。バラバラとバラバラと。それを見た駸邪は、片付けるのに面倒だな・・・と思いながら、彼女に近付く。
「・・・あの。」
そう無表情で話しかけると、相手も気付き駸邪の顔をキョトンと上目遣いで見てくる。そして・・・
「青い目・・・・・・フランス人?」
「・・・フランス人ではなく・・・日本人です・・・。育ちはフランスですが・・・」
「日本生まれのフランス育ち・・・不思議・・・」
興味を持ったのか不思議そうに駸邪を見つめ始める女性・・・対して・・・駸邪は驚いていた。出身地は間違っていたが、自分と馴染みの深い国を言うとは・・・と・・・。
「ねぇ、趣味は?」
「・・・趣味?・・・武術ですね。」
「もしかして、暴れん坊?」
「・・・別に・・・暴れたいから・・・武術を習っている・・・訳ではありません・・・」
女性のあなどけないきょとんとした表情を見て、無表情ながらも困った顔で答える駸邪。そして、こうも思う。何してるんだろ、俺・・・
「じゃあ・・・喧嘩は好きなの?」
「・・・争い事は・・・好きではありません・・・」
「じゃあ、武器使う?」
「・・・武器は大剣を。」
「騎士?」
「・・・そういう・・・存在には・・・なろうと・・・目指しています・・・」
「じゃあ、黒騎士さんだ♪」
「・・・黒騎士?」
駸邪は無表情にそう反復すると、相手は嬉しそうに頷く。
「うん♪見た目黒いから♪」
駸邪はそれを聞いてこう思う・・・・・・



変なのに絡まれた・・・と・・・



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あきゅろす。
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