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エシホ学園の日常
到着
キャリン達は車に乗り、人と車が交差する慌ただしい建物が建ち並ぶ街中を走る。
車内はキャリンはフランス語で書かれた詩を読み、メイサは主の如何なる命令に答えれるよう前を見据えており、駸邪は窓から外を見ていた。
そして、だんだんと人と車が少ない所を抜けていき、止まる。
止まった瞬間、駸邪はすぐさま扉を開けて下り、ドアを持つ態勢でキャリンが出てくるのを待つ。
数秒後、彼の主は車を出てその後にメイサも下りる。
駸邪はそれを確認すると、扉を閉める。
すると、キャリン達を目的の場所に送った車は走り去っていく。
彼女達はそれを確認すると、エシホ学園の門構えを見る。
「・・・・・・でかいですわねぇ。」
キャリンが少し驚いた表情でそう洩らす。
だが、そう口にするのはおかしくない。
なぜなら、エシホ学園の門と壁は鉄造りで地上から5Mほどの高さが学校の敷地を囲っているのだから。
「・・・まるで・・・要塞か刑務所だね・・・。」
駸邪がそう言うほど、学校には見えないぐらい頑丈であった。

キャリン達はそんな門を一通り観察した後、大きな門の横に小さな勝手口と思われる扉に近づく。
そして、壁にインターホンが付いていたので、駸邪は呼び出し音を押すと


ピンポーン・・・


可愛らしい音が出て、すぐに男性の声がインターホンからくる。
「・・・はい。どちら様でしょう?」
「フランスからエシホ学園に本日より入学して参りますキャリン・ゴイル様の者ですが。」
いちいち間が空く日本語を話す駸邪に代わり、メイサが彼をどけてそう言う。
「キャリン・ゴイルですね。少々、お待ちください・・・・・・・・・はい。確認しました。すぐに、向かいますのでお待ちを。」
そう言った後、ブチッと通信が切れる音がする。
「・・・なんで・・・俺を押したの・・・?」
駸邪はメイサに先ほどの行為について聞くと
「キャリンお嬢様の執事はお話するのがゆっくり過ぎるというお嬢様の品格を落とさない為でございます。」
彼女はニッコリとした表情で言う。すると


ガチャン・・・


勝手口が開かれ、中から男性が出てくる。

その男の容姿は、銀髪のセミロングで今まで色んな事を体験してきたのか相手を射るような目つき。そして、その中は燃え盛る夕日のようなオレンジの瞳をしていて、端正な顔つき。
そして、暗い灰色のロングコートを着こなしており、中は白いシャツに黒いパンツであった。

「少し待たせてしまった。それでは、中に入ってくれ。」
男性はそう言うと、キャリン達に手で中に入るよう促す。
指示された彼女達はキャリン、メイサ、駸邪という順で入っていった。
三人は門をくぐり終わり、周りを見るとそこには・・・



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