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エシホ学園の日常
直感
駸邪達がそんな会話をしている一方・・・








◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆









「あら、それは『エシホ芸術祭』にご披露する絵なんですか?」
フェネがニッコリと嬉しそうな表情で・・・・・・何かを描き途中の二枚の絵・・・キャリンとレムの前にある作品を見て言う。
「そ、そうですわ。京都に行った際に心に残った風景を描いているんですの。」
「ボーンティーチャーにその作品を描いてていいかどうか確認しましたら、オーケーを貰ったから描いていたの。」
二人は突然、フェネが嬉しそうに言った事により驚き・・・絵の評価をされるんじゃないかと緊張しながら答える。すると、フェネはますます微笑み・・・・・・二人はそんな相手から何を言われるか、ドキドキしながらフェネの口元を見る。
「そうですか・・・では、完成を楽しみにしたいのでしばらく離れていますね。」
フェネがそう言うと・・・二人は目を丸くし呆然とする。今の言葉はどういう意味を持つか考えるために・・・。
そんな二人の心境を知ってか知らずか・・・おそらく、わからないままフェネは自分の絵の道具を持ち、二人から離れ・・・森の茂みの奥へと消える。そんな彼女の後ろ姿・・・消えた後でもぼ〜っとその方向を見ていた二人は・・・・・・ある考えに行き着くとはっと何かに気付いた表情になり、お互いの顔を見合わせる。これは・・・・・・


・・・もしかして、フェネ生徒会長に期待されてる・・・・・・?


そうお互いの目を見て・・・・・・お互いの考えている事が同じだと直感として伝わる。こいつもそう思っていると・・・勘で・・・・・・。
そう本能で感じた二人は・・・お互い、相手を睨みつける。フェネ生徒会長に認められる、絶好の機会。負けるわけにはいかないと!
「・・・・・・レム。わたくしもあなたから離れたいと思いますわ。」
「あら、奇遇ね。私もそう思っていた所だわ。作品作りの邪魔になってはいけないと思ってね。」
「あら、それではちょうど良かったですわ。では・・・お互い離れましょう。一人、ここに残っていては気まずいでしょう?」
「そうね。そうしましょう。」
お互い、ニッコリとするが・・・・・・無機質な笑顔を相手に見せる二人。そして、キャリンの言葉通り・・・二人は自分の絵の道具を持って・・・相手の反対方向へと歩くのであった・・・



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