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エシホ学園の日常
過去と現在
その言葉が聞こえた一行は・・・・・・先に前に行っていた者はキャリンを見てから・・・後ろにいた人は彼女と同じように振り向き・・・一行はキャリンが眺めている方向を見る。そこは・・・人々が行き来している商店街が立ち並ぶ光景があった・・・

「・・・確かに美しいですね・・・人々の服装は変われど見ている光景は昔と変わらず。私も京都のこういう所が好きなんですよね。」
表情をほころばせ・・・キャリンと同じ気持ちを共有しているのが嬉しいのか声を弾ませる花凛。すると・・・キャリンは視線を変えないまま花凛のその言葉に反応する。
「フランスもそうですわ。いくら文明が上がりましても街並みや地域、地域の風土は変わらず存在していますから・・・」
「良いことですよね。昔から伝わる伝統を殺さず、今という技術を融合させて活かしているんですから・・・」
花凛の言葉を受けた一行は・・・自分たちが住んでいる国の伝統を思い返してはそれらが無くされずに今もなお生き続けている事に・・・この場所で感動していた。
人々は豊かさを求め・・・次々と新しい物を作っていた。そんな過程の中では古い事は捨てていかれたこともあった。だが、一部の人達・・・伝統を守りたいという思いで残された街並み、技術、物・・・・・・それはこの豊かな時代に生まれた一行にとっては・・・間違いなくかけがえのない物として心の記憶に刻み込まれていた・・・
「・・・・・・シンヤ。」
一行が過去と現在の融合された街並みの風景を見ている時・・・キャリンが自分の執事の名を呼ぶ。そして、こう命令した。


「今すぐ、この風景を描き留めなさいですわ。」



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あきゅろす。
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