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お題
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そうして、挿入している指が三本へ増える頃。
すっかりイリスの男性器も硬く勃ち上がっていた。

「そろそろ、か」

その呟きがイリスの耳に届いた瞬間、体内に収められていた指が勢いよく引き抜かれ、熱く硬く勃ち上がったものが添えられた。そして、一気に体内へ打ち込まれた。

「アアアアッ!!!!」

イリスの背中が弓のように反る。
そんなイリスの腰を両手で掴んで、セファイドは背後から自らの欲望をイリスへ打ち付ける。
挿入の衝撃に一瞬意識が飛びそうになるのを何とか回避したイリスは、己の身に起こっている現状に驚きを隠せずにいた。

「ん、アんっ……ヤめ……」

イリスの男性器は、この性交に全く萎えていなかった。
寧ろ、益々蜜を溢している。
セファイドが腰を打ち付ける度に、イリスの口からは嬌声が出た。

痛みなど、なかった。
快感だけがイリスの身を襲った。

イリスにとっては、痛みだけならばどれほど良かったことだろうか。
快感で喘いでいるなど、まるでセファイドの仕打ちに喜んでいるようではないかと、僅かに残った理性で、何とか口を閉ざそうとしていた。

「兄者のここは、まるで私を受け入れるためのもののようだっ……!」

額に軽く汗をかきながら、セファイドはその顔に満足げに綻んでいた。

「いつか、前でも兄者をこのくらい喜ばせてみせよう……!」

そう告げると、セファイドは一段と大きく腰を打ち付け、イリスの中へその欲望を放った。












葉の枯れ落ちた木々が並ぶ森の中で、二人の天使が話していた。少女とも少年とも言える容貌から、彼らが下級天使であることが窺えた。更によく見てみると、彼らは以前森で見かけた天使たちだった。

「イリス様が病魔に侵されてから、幾分か経ちましたね」

「……そうですね。最後にイリス様を拝見したのは、まだイリス様の統治の時代ですね」

以前見たときとは打って変わって、彼らの表情は覇気がなかった。

「セファイド様の苦悩に満ちた表情を見ていると、こちらまで胸を抓まれるようです」

「イリス様はセファイド様のお兄様ですからね……。セファイド様もイリス様の体調をいたく御心配されているんですね」

イリスが病に倒れ、その跡をセファイドが継いだのは周知の事実であった。
そのために戴冠式は、前王の不在という稀な状況下で執り行われた。
新王セファイドは、前王イリスに負けず劣らずの手腕で統治を行った。そのため、民からの信頼は厚い。しかし、時折見せる哀愁に、民はみな心を砕いていた。その原因が、前王で新王の血の繋がった兄、イリスの病であることを民は知っていた。

「イリス様の体調が早く回復されれば良いんですが……」

「そうすればセファイド様の心労も無くなりますしね」

イリスの全快を祈り、二人は手を合わせた。

「そう言えば、アラモナの話を聞いて?」

「ええ、行方不明だそうですね……」

アラモナはイリスの番いとなる筈であった天使だった。
イリスが王座を返還した後に、婚姻を結ぶことになっていた。しかし、イリスが病に倒れたため、その話は延期になり、またアラモナ自身が行方不明になったためにいつの間にかこの話は無くなっていた。
下級天使の間では、王族に下級天使が嫁ぐと一時話題に上がっていたこともあり、注目していたのだが、突然のアラモナの失踪に涙するも多い。

「一体どこに行ってしまったのでしょうか……」

天使の心配そうな声が、風に掻き消された。
冬近く、吹く風の冷たさが彼らの身を震わせた。

「風邪を引かないうちに早く帰りましょう」

そう言って二人は、話を打ち切りその場を後にした。二人の立ち去った後には、ただ枯れ葉だけが敷き詰められていた。






End






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あきゅろす。
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