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私立緑葉学園1
番外編その2





「桝田ー―、それ取って」

ベッドにうつ伏せで雑誌を読んでいる最中、机上に携帯が鳴った。メロディから松田からだと直ぐ分かった。そのせいもあるがわざわざベッドから下りて取りに行く気になれない。
そんな折に調度部屋に桝田が入ってきたんだ。

「ああ?」

桝田は俺の指すそれを目で探し、手に取って投げてきた。それを背中でキャッチし、痛みに思わず呻く。

「お前なあ、投げんなよな」

背中に当たり跳ねて床に落ちた携帯を雑誌を伏せて取った。それにしても痛い。絶対今の骨に当たったって。

スルーして着替え始めた桝田にそれ以上何を言うでもなく携帯を開くことにした。




ニュース!!
さとみが元カレとヨリ戻したんだってよ(゜_゜)
ついこの前までは俺がいいとか言ってたクセにさ(=_=)
ホント浮かれてた俺って何って感じ。




そりゃ寮に入って会えねえ男より元カレの方がいいんだろうよ。まあ少しは慰めてやるか。ピポパポと指を動かし返信した。



元カレか……。





「なあ」

「ん」

着替え中の桝田に声を掛けると桝田は淡白にそう返してきた。

「桝田の初めての相手ってどんな奴?」

唐突な質問に桝田は吹き出していた。いや、まあ松田のメールで元カレがどうのとか出てたから気になっただけなんだけど。
どんな奴、と聞いたのは桝田が根っからのホモで初めての相手もきっと男に違いないと思ったからだ。
あ、でもこいつホストしてたこともあるくらいだから女とも関係持ったことがあったりしてもおかしくは……ってコレって偏見か。

「何、気になんの?」

うっ……。何だこのニコヤカな笑顔は。もしかして俺、地雷踏んぢまった?

「そうか、俺の最初の相手が気になるか」

いや、まあそうなんだけどなんかムカつくなあ……。認めるのは癪なので無言を決め込むことにした。

「そうだな……初めて男を抱いたのは、中1の春だったか」

「っと待て!!」

俺も童貞捨てたのは中2の夏と早い方だけど中1の春って……!ほぼ小学生じゃねえか。





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あきゅろす。
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