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私立緑葉学園1
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―――貴方さえ要れば何もいらない。貴方が必要としてくれるなら僕はまだ生きていける。僕は貴方の為だけに生きていく。











この春、僕はめでたく高校に入学した。僕が高校生になって三ヶ月が過ぎようとしていたが、内気な僕はまったくクラスに馴染めず常に教室の隅で読書をしているような生徒だった。
ある日の昼休みだった。いつものように僕は賑やかなクラスで一人淡々と読書をしていた。すると、急に本に陰が掛かった。不信がって顔を上げるとそこには誰かが僕のことを覗き込んでいた。

「それって楽しい?」

最初誰に言っているのか分からず僕はその人のことをマジマジと見つめていた。確かこんな顔の人がクラスにいた気がする。その人はクラスの中でも凄く騒がしくいつも中心にいるような人間で、明るい髪を軽く立たせて制服を着崩していて、顔は整った顔立ちで多分モテる部類に入るだろう。
そして直ぐにまた本の世界へ戻ろうとしたら、「おいっ」と声が降ってきた。
……僕のことだろうか。
ジッと僕のことを彼は見下ろしている。

「今、俺のことだろうかとか思っただろう?」

ハッとなって顔を上げたら丁度、彼と目が合ってしまった。
笑われたような気がする。

「加賀美ってよく見ると綺麗な顔してたんだな」

久し振りにその音色を聞いたような気がする。
加賀美―――加賀美 彰、僕の名前。

「貴方のほうが綺麗な顔してますよ?」

僕は思わず頭の中に浮かんでいたことを口に出してしまっていたらしい。彼は一瞬、狐につままれたかのような顔していたが直ぐに破顔してきた。

「加賀美って面白いのな」

それが彼との出会いだった。





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あきゅろす。
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